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リベラルアーツを考える

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リベラルアーツとは何なのか、リベラルアーツで何が得られるのか、なぜリベラルアーツが必要なのか、といった諸々の疑問について考えるための記事を集めています。
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#教育

今更のリベラルアーツ

リベラルアーツがアツい? パンデミッックで多少下火になった感もありますが、秋田の公立大学法人である国際教養大学の成功で、近年もてはやされているのが国際教養学部などの国際的リベラルアーツ学部です。  留学の必須化やアメリカ式のリベラルアーツ教育が「いいね!」された影響の様ですが、今に始まった話ではありません。  私立では、国際基督教大学がアメリカ式のリベラルアーツの教育を、戦後の開学から伝統的に続けています。  国立では、東京工業大学が戦後

「文系」は何の役に立つのか

「文学部って何勉強してんの?/何の役にたつの?」 文系の方なら一度は聞くであろうこの言葉。 僕も例にもれず学生時代に理系の友人から言われ続け、悔しくて何とかそれらしい反論をしていました(笑) でも、当時は自分でも、文系(特に文学部)の役割をしっかり言語化出来ていませんでした。ただ、「結局、人間として善くないと何事も務まらない」とは思っていて、文学部では人間について理解を深め、自分を高めようという気持ちで頑張って勉強していました。 一方でやはり、そうした知識をどうやってア

「なんで勉強するの?」と言われて答えられますか?

はじめに「なんで勉強なんかしなきゃいけないの?」  この問いは誰もが考えたことのある問いでありながら、なかなかその「答え」に納得できなかった問いではないかと思います。皆さんは、子どもにこの問いを投げかけられたらどのように答えるでしょうか。今回は哲学が積み上げてきた知恵をお借りして、この問いについての「答え」を探っていきたいと思います。  一般化の罠 問いを投げかけられるとすぐに一つの「答え」を探そうとしてしまうのが人間の性です。まずは、この一般化の罠から抜け出さなければなり

「リベラルアーツ」について考える。

ごきけんよう怜です。 さて大晦日に初めて3回目くらいでしょうか、連続投稿が切れたのは。だんだんのそのスパンが短くなっているような気がして怖い限りです。 なんか家に私宛てのDMが届きました。 (相変わらず縦に貼れないなぁ…) 桜美林大学のパンフレットなんですけどね。なんか…正しいこと言われてるなぁとは思うんです。 「問いを立てる力」を培うことが大事、って書いてあります。その為の「リベラルアーツ」教育! リベラルアーツ。 たまに聞きますが、私、ずっと最近できた考え方だ

世界最先端のリベラルアーツカレッジで教えていること

長男が学んだ米国ニューヨーク州にある私立のリベラルアーツカレッジ、バード大学は、リベラルで革新的な教育で知られ、長きに渡り米国の教育界をリードし続けています。2015年のプリンストンレビューでは、数ある米国の大学の中でも最も質の高い教室体験を得られる大学に選ばれました。リベラルアーツの伝統的良さを継承しつつも、今の時代に合わせた教育を実験的に作り続けるバードでの新しい授業はアメリカのみならず、世界の教育界のこれからの在り方に一石を投じています。1975年、若干28歳で校長に就

何故勉強しないといけないか?

何故勉しないといけないか。小学校高学年くらいになってくると、疑問に思う子も出てきます。自分がまさにそういう小学生でした。前にも書いた通り、自分は小さい頃から暗算が苦手で、また、小学校低学年の頃は足し算、引き算(特に繰り上がりありの足し算とか😅)が超苦手で、アナログの時計の針が読めなくて、この子大丈夫か❓と両親はたいそう心配したそうです(笑)。ドラえもんで言えば、まさにのび太君状態です💦。ちなみに特技はどこでも枕があればすぐに寝れることです(笑)。 また、一方で体育と音楽はも