オンラインの一日講座「だれでも文芸部」(2024/04/14、NHKカルチャー青山が主催)に投稿した詩です。
「暦」
タバコ屋の角のあたりよ二丁目のあれが暦の販売機だよ
姉の言葉を思い出し
後から行ってみたけれど
もうタバコ屋も無くなって
暦を見つけられなくて
ローンで家も買ったから
大人になってみたものの
やっぱり見つけられなくて
暦なしでも生きようと
ここまでやってきたのです
でもそれなのに(それなのに)
取引先と二次会で
すっかり遅くなったあと
居間でそのまま寝ていたら
妻と子供が言うのです
酔いどれの寿司折りの中から暦
まつりぺきん 詩