ハンサム落語の話


ハンサム落語という舞台のリモート公演を見た。

公演URL 

https://live.nicovideo.jp/watch/lv326178294


男花魁をイメージした衣装に、ガッツリ化粧をした若手(?)の俳優2人が、掛け合いで古典落語の演目を演じるという内容である。

実際にわたしはこの公演には足を運んだことがあり、関西の公演は全通で通うこともあった程だった。

今回のリモート公演で、初回公演から続く安定コンビの、平野良さん宮下雄也さんのハンサム落語が間近で見られたのがとても嬉しかった。

朗読劇とも演劇ともコントとも落語ともつかないこの作品で、お互いに無理難題を投げあい、それをうまくキャッチし、また、話のオチに破綻ないよう繋げていく力は、やっぱり素晴らしいなと感じた。


俳優が存在すること

この作品は若手俳優がメインの出演者になる作品だが、俳優自身の引き出しや経験、技量が問われる作品だなと常々感じている。

若手俳優のファンは、推しがなにか媚びた(語弊)ことをすれば必ず笑う。

しかし、そこに甘んじず内輪ウケで終始させない、話で笑いをとる。話をきかせる。それをきちんと努力し続けてきてくれたからこそ、この作品は面白く、第10弾を超える永い作品になっているのだと思う。

落語という制約の多い形態だからこそ、俳優/人間自身がしっかり見られる。


わたしは人間が見たいから舞台を見ている。

この作品は、リモートでも、人間がナマで存在する価値を改めて感じられる舞台だった。



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