題「もしも俺の妹がラプラスだったら。」

第一章 もしも妹ラプラスが朝起こしに来てくれたら

「起きろ兄上!」
「わざわざ、こんな可愛い吾輩が起こしに来てやったんだぞ」

何か騒々しいな、そして下腹部に何かが伸し掛かっている重みを感じる。金縛りだろうか、幽霊が下腹部に乗って金縛りに合うとはよく聞く話だ。

「幽霊さん、すまん、たまの休みぐらいゆっくり寝かしてくれよ。南無阿弥陀仏、、、」

「なんだその気の抜けたお払いの仕方は!!」
「まず、吾輩は幽霊じゃなーい!!母上が朝食ができたと呼んでいるぞ!吾輩はもう知らないからな、勝手にしろ!」

そういいながら力いっぱい思いっきりドアを閉めてラプは俺の部屋から出て行ったと思いきや、角がひっかかり後ろによろめいている。

「何やってんだか、いつも言ってるだろ、お前角デカいんだから横向きに外に出ろよ。」

転びそうになったところを後ろから抱きかかえて助けてあげたというのに、助けられた等の本人は頬を膨らませて、ふくれっ面である。
あれだけキレて出ていこうとした手前、怒っていた相手に助けられ恥ずかしいのだろうか。

「わ、吾輩だって、、、一人でドアぐらい通れるもん!」

(ふにゅ)

手に何か柔らかい感触がする。

「あ、らめ、、、どさくさに紛れて触る、、、ん、あっ!」


ラプの反応が明らかにおかしい。

「手離し、、、らめぇ、、、ちょっと、、、」

「手?」

手を見ると俺の手はラプの胸を鷲掴みにしていたのである。

(トントン)

誰かが階段を上ってくる音がする。だんだんとこの部屋に足音が近づいてくる。その音に我に返り、急いでこの幸せな物体を手放した。

「いつまで吾輩の胸触ってるのよ!吾輩の揉んだんだから兄上のも揉ませろ!」

「ちょっ、おま、、、待て待て母さんが来るから」

(ガチャ)

「いつまで寝てるの早くご飯食べちゃいなさい、、、って、ラプ、あんたお兄ちゃんの胸触って何やってるの?」

「ちっ、ちが、これは兄上が、、、わ、吾輩のを、、、、////」

母さんに見られて恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤にしている。俺の胸を触っていた手も弱々しく元の位置に戻っていった。

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