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スタートアップは早々に情シスをいれるべきか
というツイートがあったのでちょっと考えてみました。
(ちなみに一応スタートアップでの情シス経験がああります)
まず前提として、なぜ「早く入れるべき」という声が挙がるのか。
それはスタートアップの情シスが「もっと早く情シスを入れていれば私はこんな苦労をせずに済んだのでは?」という思いがあるからです。
例を挙げると会社PCのOSをWindows Homeエディションにするというものです。
モダンな社内ITを目指すにはセキュリティ対策機能や運用効率向上のためのデバイス管理システムが必須ですが、HomeエディションはActive Directoryドメインへの参加やAzureAD joinという機能が利用できませんし、ドライブの暗号化のためにBitLockerが利用できないことで3rd Partyの暗号化ソフトウェアのインストールが必要になったりと運用コストが高くなります。
スタートアップ組織が拡大していく中で、Homeエディションのままでは運用が回るわけがないので、情シスは1台ずつHomeからProへエディションアップする作業を進めていく必要があります。
これ、実際やったことがある人ならわかると思いますが、一時的に預かるためのスケジュール調整が必要ですし、エディションアップも割と時間がかかりますし、なんなら溜まっていたWindows Updateが走り出して返却予定時間になっても返せずに平謝りするといったこともあり、結構大変です。
また、エディションアップのためにMicrosoftストアにログインしPro版へのアップグレード権を購入するのですが、1つのMicrosoftアカウントで購入を続けていると急に購入できなくなったことがあり、サポートへ連絡するも原因不明なので別のアカウントを使って欲しいと言われてその通りにするも、次の日に確認すると元のアカウントでも購入できるようになっていてさらに負債が増えてしまった、などのトラブルも増えます
「いや、それがあなたの仕事でしょう」
ええ、おっしゃる通りです。そのために入社しましたから。
もちろん当時はただ我武者羅ににこなすだけで、なんなら「これがスタートアップの醍醐味」とか言ってました。
でもですよ、最初からWindows Proを購入すると言う判断が出来ていればこういった作業は不要になるわけです。そして社内ITの知見を持っている情シスが居ないとそういう判断はできない場合が多いです。
(どっちでもいいっしょ?なんならちょっと安いしHomeでいいじゃん、みたいな)
「それもいい経験じゃん」
一理あります。ですが、スタートアップの情シスである限りこの類のタスクは降ってくるので、嫌でも泥臭いことは経験できますし、もっと優先順位が高いタスクは山ほどあります。
「今はフルタイム分の作業がない」
営業やマーケティングやプロダクト開発もできちゃう情シスなんてそうそういないので気持ちはわかります。私も「バーンレートが上がるだけでしょう」と同じ判断をすると思います。
でもですよ、意思決定のためだけだったらフルタイムでなくてもいいと思いませんか?
上記の例で言うと「WindowsだったらProエディションのこの機種がおすすめですよ。なんなら販売代理店をご紹介しましょうか?」と一度アドバイスを貰うだけで、その後はそれに従ってPCを調達するだけで、もしHomeで調達していた際に発生していたであろう膨大なコストを回避できるわけです。
(代理店のディスカウントで直接的なコスト削減の可能性もあります)
で、タイトルの「スタートアップは早々に情シスをいれるべきか」についての私の答えとしては以下のようになります
「なるべく早い段階で入れましょう、ただし最初は短時間での副業メンバーなどから始めて、実作業が増えてきたらフリーランスやパートタイムも検討し、事業成長の見通しが立ってきたら正社員を採用する、というのがおすすめです」
まとめ
情シスしか持っていない知見はたくさんあります
組織拡大にはその知見は必須です
組織規模が小さいうちに知見を得ると効果が大きいです
副業やフリーランス情シスにアドバイスを貰いましょう
なお、僭越ながら私も副業としてアドバイスさせて頂くことが可能ですので、ご興味がありましたら以下をご覧いただきお気軽にTwitterでDMしていただければと思います。
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