見出し画像

【5月8日ワールドミッションレポート:🇨🇳中国「足のなえた者も獲物をかすめる(5)」

困難な伝道が続く中、1870年、ストットは宣教報告のため、一時的に本国に戻った。それまで独身者として仕えていたストットは、スコットランドのグラスゴーで、グレース・シギーと結婚をした。新婚夫婦の彼らは、時を移さず温州に戻った。新婚花嫁を伴う宣教地への帰還は面白い展開になった。

当時の中国では、西洋人の女性はとても珍しい存在だった。ジョージが妻と一緒に訪れると、行くところ行くところで、今まで一人で行った時とは全く違う素晴らしい反応に恵まれることに気がついた。1875年、彼は次のように書いている。

「私は愛する妻と一緒に、訪問と説教の旅に出かけました。すると人々は、私のことは見慣れているのですが、妻のグレースを一目見るために色々なところからやってきて、大変な興味を示したのです。場所によっては何百人もの人々が私に耳を傾け、妻は多くの女性たちに語りかけました。その中には熱心に耳を傾ける人もいて、生ける真の神に仕えるにはどうしたらよいのですかと真摯な質問を受けることも決して少なくなかったのです」

ストット夫妻が、教会員が所有する田舎の家に滞在したとき、毎朝毎晩11人の家族が一緒に祈りをささげていた。すると村人たちが次々に偶像を捨て、キリストのみを信仰するようになったのだ。ストット夫妻が村人に別れを告げ、温州の自分の家に帰る日、年配の女性が彼らの手を握ってこう約束した。
「ああ、救いの言葉を伝えるために、ストット夫妻を遣わしてくださったイエス様!なんとありがたいことでしょう!あなたたちがこの尊い御名を教えてくれるまでは、私はそれを全く知りませんでした。今ではあなた方の話を聞くのが私の楽しみです。でも残念ながら、私の目は悪く、今はかすんであなた方の姿が影のように見えるだけです.... 最初にあなたたちがここを訪れた数年前、私は今よりも見えましたが、あなたたちの教えにもイエス様のことにも、全く興味がありませんでした。全く知ろうともせず、あなた方を見ようともしませんでした。ああ、それなのになんということでしょう。今ではその教えを愛し、その教えをもたらしてくれたあなた方を愛しているのです!見えた時には、私は見ようともしませんでした。しかし今はいくら見たくても、あなたたちのお顔がはっきり見りることができません。でも喜びがあります。今は心の目が開いて、今まで見えなかったものがはっきり見えるのですから。どうかせめて、あなたたちの手を握らせてください。」

「足のなえた者も獲物をかすめる(6)」に続く

(プロテスタント6.4%,カトリック1.6%,無宗教44.4%,儒教28.5%,仏教12.5%,イスラム1.9%,他)

※シェアはご自由にどうぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?