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【5月5日ワールドミッションレポート:🇨🇳中国「足のなえた者も獲物をかすめる(3)」】

ジョージ・ストットの宣教への情熱は、中国内陸伝道(CIM)で有名なハドソン・テイラーを突き動かし、片足の障害者であったにも関わらず彼はCIMに迎え入れられた。このようにして、新しい義足の新調した1866年の10月、彼は中国に向かう船上にいた。

4ヶ月の航海を経て、ストットは上海に着き、ほどなくして浙江省の温州市に移り住んだ。当時の温州にキリスト教会はほとんどなく、布教活動は困難を極めた。

外国人に対して排外的な地元民からの反対は凄まじかった。ストットは、温州で家を借りる約束を家主に取り付けていたが、地域社会からの反発が強く、大家が圧力に屈して約束を破るということが幾度も続いた。

ついに約束を守る勇気のある家主が現れ、ストットは静かにその家に移り住むことができた。しかし彼が移り住んだ次の朝になると、その知らせが町中に広まり、激怒した群衆がストットの借りている家を取り囲んだのだ。彼らは宣教師を町から追い払おうと決意して集まっていたのである。

人々が家の柵を打ち破ると、ストットは彼らの前に勇敢に進み出た。そして義足を外して、彼らの面前で静かに語った。
「これで私がどのような者であるのかわかったでしょう。私には、逃けようにも逃げ切るだけの力がありません。私を殺せば、おそらくあなた方が困ることになる。ここは私に任せてください。私は誰も傷つけません。いずれにしても私はこの町に来ました。私はここを離れるつもりはありません。」
彼の静かで力強い言葉に群衆は動揺した。結局、数人が石を投げつけるだけにとどまり、群衆は解散してしまったのだ。


「足のなえた者も獲物をかすめる(4)」に続く

(プロテスタント6.4%,カトリック1.6%,無宗教44.4%,儒教28.5%,仏教12.5%,イスラム1.9%,他)

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