消息からのあらすじ【Epi4-1】

時間を稼ぐつもりで行ったのだろう、、、
誤字だと思ってバックスペースに伸ばした指をぴたりと止める。

これは誤字だろうか、、、
検索してみる。誤字ではない。
なんとも、はや！！
知らぬは仏とは言うが、知らなければ損することのなんと多いことか。

保険会社から保険商品を「時間を利用して資産形成をしていくのです」と説明されたことをひとつ思い出した。資産形成は投資信託も株式投資が筆頭だが、すべての金融業界には共通の言葉がやりとりされている例えにもなるかもしれない。

法制度も条例も私たちは知らずに損をしていることが実に多い。保険商品の小さな文字の但し書きをひとつひとつ読み通す暇人がこの貧困の時代のどこにいようか。

「私、面白いことを聞きましたよ」
調査団のひとりに声をかけてきたのは芍薬椿の恋人を自認するあの男だった。年齢の割合、一人称が古臭い。正直苦手な部類の男だ。