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私のHSK6級が受かるまでの道のり

HSKは中国政府が主催する中国語のテストで、1級から6級まであって6級が最高級です。公式では「5000語以上の常用中国語単語を知っていて、中国語の情報をスムーズに読んだり聞いたりすることができ、会話や文章により、自分の見解を流暢に表現することができる」というのがHSK6級のレベルとなっています。

私は2021年3月のHSK6級で185点(満点300点、180点以上が合格)を取得し、合格となりました。中国語を始めてから3年3か月が過ぎてのことです。

HSKの最高難度HSK6級

2018年の元旦、それまで英語の勉強をしてきましたがある程度自分の思い描いてきた目標に達したということで、第二外国語として中国語の勉強を始める新年の誓いを立てました。当時の知識は全くゼロでした。大学で第二言語として選んでいたのは韓国語でしたし、大学で出会った中国人の留学生はみんな日本語が流暢でしたから、「中国語を学ぼう」というモチベーションに出会ったことがありませんでした。

なぜ中国語にしたのか。英語と中国語が両方わかると面白いだろうなあと思ったからです。これから数十年の日本はアメリカと中国のスーパーパワーの間で圧し潰されながら逞しく生きていくのだろうなあと思ったし、旅行が好きなので中国ならすぐ隣ですぐに色々行けるだろうと思ったし、日本人として漢字が語学の上で有利になるということを聞いていたし、という感じ。英語をある程度使えるようになったという自信があったので、中国語もできるっしょ、という勢いで始めることにしました。

「毎日中国語に触れる」をノルマに

メソッドは、基本は自習独学、毎日機械的に中国語に触れる時間を日課に組み込むという英語で使っていた方法です。時間ややる気が枯渇している時もとにかく一本でも中国語の動画を見るとか、教科書を1ページでも開くとか、「毎日中国語に触れる」をノルマにしてかなり甘やかして、でも継続が大事だということでやってきました。

最初の一年は上のnoteで書いたことだけをやっていました。ゼロスタートですからまだまだ中国語の動画などは楽しめません。一番つらい時期。基礎固め。これを乗り越えればあとは楽しい、ということを英語学習で知っていたので、感情をなるべく消して、機械的に継続しました。語学の最初の難関ですよね、この最初の一年というのは。

思うに、英語の教材ってそもそも豊富でネット上に溢れています。それで基礎固めの段階用の教材なんてめちゃめちゃ溢れているんですよね。YouTubeにもたくさんある。ほとんどの人がこの最初の段階であきらめてしまうので、このレベルでさまよっている人が多いんですよね。だから動画作成側も視聴回数が伸びるということで基礎段階の動画は質が高く溢れかえっています。

しかし中国語はこの段階の動画が少ないので結果質が高まっていません。増えてきましたけどね。だからこそ、これから中国語を始めるという人は「最初の一年は踏ん張って!」ということを伝えたいです。

中級の壁、コロナでナカダルミ期を乗り越えて

日本人は漢字が分かります。つまり中国語の読解はスタート時点でかなりできます。それもあって勉強開始後3か月でHSK4級に合格しました。しかもかなり高得点でした。続けて一年たったころにHSK5級に合格しました。このころに気を付けていたのは、とにかく語彙を増やすということと、聴解(リスニング)と講話(スピーキング)の練習を早い段階で始めるということでした。閲読(リーディング)をするときは意味の理解で満足するのではなく、中国語の読み方を調べて中国語で読めるようにしました。中国語の正しい音を知ることでしか聴解は向上しませんし、話すこともできません。このあたりのメソッドは英語の時のやり方をそのまま使ってみました。

そして中国語学習2年目が終わったころ、そろそろ最難関のHSK6級を受けましょうかねえ、と思っていた2020年年初にコロナがやってきました。その頃の私は中級に差し掛かったくらいでした。閲読はかなり向上して中国SNSなどのネット情報空間をかなり自由に見れるレベルでしたが、その一方で動画は中国語の字幕を使って何とかしがみ付くレベルでした。初級の教材は問題無し、しかし中級以上のより一般的な情報空間の海ではまだうまく泳げない。面白そうな動画も字幕付きで何とか、字幕なしでは全然ついていけない。いわゆる「中級の壁」を感じ始めたころです。その時にコロナで中国への旅行なども行けなくなったりと、モチベーションにも影響を与えていました。2020年の前半は、今振り返っても、学習に身が入っていませんでした。「毎日中国語の触れる」という最低のノルマを守るのがやっとという感じ。

2020年下半期は「これではいかん」ということでHSK6級を12月に申し込んで準備をしました。結果は175点、合格基準が180点ですのでギリギリ不合格。その次の2021年3月の試験で二回目の挑戦でHSK6級を合格することができました。

まだ道半ば

はっきり言えることは、HSK6級185点では全然満足できるレベルではないということです。今は2022年3月のHSK6級で240点を取ることを目標に勉強を続けています。最近はもっぱら動画を見ることで、新しい単語が出てきたら覚える、聴力を鍛える、ということに重点を置いています。また、勉強自体へのフォーカスから、興味のある中国語の動画を見ることに移行できつつあります。この移行が上手くいったあとは、学習はストレスなく進むことになります。勉強のための勉強から離れて、興味や理解のための勉強になるからです。そのあたりを意識して勉学を進める最近、満足するレベルに至るには道半ばです。今後も引き続き勉強していきたいと思っております。

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