同人誌を出したらドイツの大学院生の修士論文に使ってもらった話

去年の5月に私は双極性障害についての同人誌を作ったのでした。

主に精神科閉鎖病棟への入院記と双極にまつわるエッセイをまとめた本です。紙本もあり、文学フリマ東京などで頒布しています。

そして去年の10月ごろ、自分の同人サークルの情報を流しているLINE@のほうに一通のメッセージが来ました。送り主はドイツ人の大学院生。流暢な日本語のメッセージにはこう書いてありました。

修士論文では小鳥遊みちる様が書いた「双極だけどサバイブしてきた」という本を中心に論文を作成したいと思っております。

まさに青天の霹靂でした。修士論文に!?私の本を!?マジで!?

しかしドイツからは電書が買えないとのことで、紙本をドイツまで送ってくれないか、ということでした。めちゃくちゃ嬉しいし全然いいけど、海外への通販対応は初めてで、どうしたらいいものやら…。

それから話し合って銀行振り込みで代金を支払ってもらい国際郵便で本をお送りすることに。色々調べてドキドキしながらやりとりしました。

11月半ば、無事にドイツまで本が届いたと連絡がありました。安堵感と達成感…!しかし自分の本が海を渡るとは思わなかったなぁ。感慨深い気持ちになりました。

それからしばらくして先日、再び連絡を頂きました。無事論文を提出したとのこと。わー!おめでたい!結果待ちの状況ではあるものの、卒業できるだろうとのことで、私も嬉しくなったのでした。

どんな論文になったのか気になるけれど、多分ドイツ語なので私には読めない…でも遠い海の向こうで自分の本を修士論文に使ってもらえたことは非常に嬉しいことでした。

同人誌、作って良かったなぁ。

「双極だけどサバイブしてきた」は私史上一番の売り上げでちょこちょこ反響も頂けており、そのたびに嬉しく思っていたのですが、今回は特に嬉しい出来事となったのでした。

数ある本の中から私の本を見つけてくれてありがとう!

頂いたサポートは同人誌の制作、即売会等のイベントへの参加、執筆のための資料の購入などに充てさせていただきます。