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これはとあるイベントの客席の男女比です。
イベントに足を運ぶファンというのは、実際のファンの男女比に関わらず女性の方が多いとはよく耳にしますが、体感自分もそう感じることが多い。
自分の趣味で言うと、「お笑い」「ゲーム実況」「特撮」あたりは、ネット上に男性ファンが多くいる割にイベントに行くと客席が女性だらけの代表格。
家でも楽しめるにも関わらず、わざわざ「会いたい」と思うのは女性の方が多いのだろうか。アイドルや声優イベントには熱狂的な男性ファンもいることを考えると、「会いたい」は、対象が異性の場合の方が強くはたらくという単純な理由かもしれない。
そんな中、出演者が男性であるにもかかわらず、客席が男性まみれになる珍しいイベントが存在する。ラジオイベントだ。
芸人のラジオイベントに行くと、普段のお笑いライブよりも男性ファンの数が多くなる。そして職業・ラジオパーソナリティのラジオイベントにいたっては本当に女性ファンがいない。
女性ウケしなさそうな下ネタばかりのおじさん芸人やYouTuberにだって女性ファンがつく世の中なのに不思議なことだ。不思議なことだと思うだけで、だからどうという話でもない。
今の時代に純粋にラジオが好きだという人は、わたしを含め皆時代に取り残された頑固者ばかりで、そんな頑固な男性ばかりのラジオイベントに足を運ぶような女はさらに捻くれ者に決まっている。
少しばかり自分の存在が珍しいという程度で「居心地が悪い……」などと萎縮するようなメンタルの持ち主はそんなところにはいない。むしろトイレは必ず空いていて得をしているくらいだ。
ただ一点、どうしても苦手なことがある。
男性ばかりの会場で女がぽつんといる状況はとにかく目立つ。目立つということは良くも悪くも覚えられやすい。わたしはそれが嫌なのだ。
わたしはラジオイベントで見かける自分以外の女性ファンの顔を覚えている。性別を隠さずTwitterで投稿をしている人に至ってはアカウント名も紐付けられて覚えてしまっている。
イベント会場に到着したことを報告するための写真付きツイートだけで「あの瞬間あの角度でこの写真を撮っていた女性はあの人しかいない。つまりこのツイートは彼女のものだ」ということが簡単にわかる。
会場でよく見かける特徴的な大柄男性や、いつも同じイベントTシャツを来ているメガネの男性のアカウントはわからない、わかったとしても記憶に残らないというのに。
性別が違うだけで目立つのはあまり気持ちのいいことではない。「珍しいな」と思われていることは割と伝わってくる。「イベント行ったら隣に女性がいた」と呟かれることもしばしば。
だからわたしは、せめてアカウントを特定されてたまるかと体の一部が映るような写真をあげないと決めた。買ったグッズは手に持たずどこかに置いてから写真を撮り、チケット片手に会場の写真を撮る時は指が見切れないように気をつけた。
これが案外面倒臭い。面倒くさくなって手が映ることを気にせず投稿してみたら、えらいもんでインプレッションが伸びる伸びる。
女性ファンだ!珍しい!!そう思われていることをひしひしと感じる。
こんなだから女性ファンが増えないんじゃないか。