#20 福kin 作ってみようバイタルシステム2
※福kin(福祉の現場のkintoneシステム)
※デイサービスで活用できるシステム作成のnoteです。
前回
前回はバイタルシステムのルックアップフィールドと名前のフィールドを作成したところで終わりました。
今一度テーブルの画像とレシピです。
レシピで言うと、1行目と12行目を作りました。
種別フィールド
ここは利用者様が当日予定通り利用しているのか休んでいるのかを表すフィールドです。
新規や臨時もここで振り分けていきます。
ですが、テーブルについての注意点を一つ。
今、私はフリガナと名前の間に割り込んで種別のフィールドを設定しました。
アプリの更新を押すまでは、名前の右に移したり順番を変えることができますが、ひとたびアプリの更新をしてしまうと、順番を入れ替えることはできません。
データを何も入力していないうちは、そのフィールド自体を削除して作り直すことができますが、データを沢山入力した後で順番を入れ替えるのは大変です。
テーブルのフィールド並び順は慎重に行いましょう。
それでは・・・
ドロップダウンフィールドを配置し、選択項目は「利用」「休み」「新規」等々ご自分のデイサービスで必要そうな項目を考えて入力してみましょう。
血圧・脈
まぁ、ここは数値フィールドでさくさく配置してお終い!
では味気ないので、少しだけ現場でのお話させてください。
数値フィールドで運営していましたが、看護師さんがPCに不慣れなこともあり、最初は※「フィールドを移動して入力」がうまくできませんでした。
結果どうなったかというと、血圧 12365/0 とか 脈 8764 とか
人としてまずい数字をたたき出してしまいました。
その数字で連絡帳に印字してしまった事もあり、これはまずいということになったわけで。
なので、
図のように数字の上限を設定しました。
これで、人間の限界を超えた数字を入力する事故は防げるようになりました。
薬・歯・排便・食事
ここはドロップダウンで設定するだけなので、何も難しいことはないです。
むしろ自分のデイで必要なさそうなところは削ってしまってください。
半日デイですと食事の項目はいりませんよね。
当デイサービスでは最初薬と食事だけでした。
その後、情報として歯と排便も追加したいとなりバイタルシステムに載せました。
ところで・・・
追加の話がでたので、みなさん私が#7で
「kintoneでしたらその場でできます。いや本当インプットの画面に体温の項目追加するのは多分5分かからないでできます。」
と言った事を覚えてますでしょうか?
今開発している方、脈のとなりに数値タイプフィールドで「体温」というフィールドを追加してみてください。
何分かかりました?いや秒かもしれません。
そうゆうことなのです。
備考
続きまして備考欄です。
ここは連絡帳に転記されて、デイでの様子を家族に伝える窓口となるフィールドです。
伝えたいことが文字列1行で収まることは少ないので、「文字列(複数行)」で作ってます。
ポイントとしては
初期値に「お変わりなく過ごされました」とあらかじめ入力してあることです。
大抵のフィールドに初期値という項目がありますので、毎回決まった値を入れる必要があるときは、ここで設定してしまうと楽です。
最後の名前と利用者コードは右側でも左側でも誰の情報を入力しているかをわかりやすくするために設けただけなのでなくても大丈夫です。
これでテーブルの完成です!
あれ?手書きメモスキャン!
テーブルを作成して一段落ですが、実は説明していないフィールドが
4番目の手書きメモスキャンフィールドです。
これは何のために作成したか?
当デイサービスでは利用者様が来所した際に血圧を測るのですが、一人測っては、バイタルアプリに入力・・・しているわけではありません。
複数の利用者様のバイタル計測しながらメモし、そのメモを見ながらバイタルシステムに入力していきます。
そのメモをスキャンしてこの「手書きメモスキャンフィールド」に添付しているのです。
何故か?
先ほどお伝えしましたが、人間の限界を超えた数字が入力されていたり、その利用者ではありえない数字が入力されている事が、特にシステムを使い慣れない内は何回か出てきます。
その時に入力が済んだからと言って手書きのメモを捨ててしまうと、後で確認できなくなってしまうのです。
バイタルは医療機関との連携でも使用する、大事で正確性が求められる情報ですので、後で見返せるためにこのフィールドを設けました。
終わりに
バイタルシステムの側が完成しました!
でもでも、これで終わりではありません。
次回は計算フィールドの説明と、バイタルシステムで使用しているプラグインの説明を中心にしていきたいと思います。
その後は、実際に現場で利用してもらうポイント集と
プリントクリエイターとの連携を書いていきたいと思います。
あと、もうちょっとです。
頑張りましょう。
※
IT業界で働いている方、いや一般の企業で働いている方は、データの入力につまずくという感覚がピンとこないかもしれません。
医療・福祉業界はITから比較的離れた業態かもしれませんが、でもこれはもちろん責めるようなことではありません。
今まではマンパワーで、手書きで業務を問題なく行っていたのです。
でも現場は疲弊してきました。
ITに不慣れな方は年配の方に多いですが、彼ら彼女らは対人援助に関しては大ベテランです。
その方たちに使ってもらうにはどうするかという視点でシステムを構築することは念頭に置いているつもりです。
そこの部分についても、柔軟に作り変え、対応できるからkintoneの事が好きなのです。
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