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第4話 意外な遭遇

アンデス高原から付いてきた この小さなアルパカ。

ふと瞳を見ると、異常にまつげが長いことに気がついた。
いや、異常以上に長すぎる。でも、それがクルリと巻き上がり、
瞬きをするたびに、バサバサと揺れる。

口元は常にニヤニヤしているように見える。
思わず吹き出してしまう顔つきだ。そうそう、名前はどうしよう??。

そんなことを考えながら、会計を済ませ、

ビニール袋に入りきらないほどのイエローペッパーと牧草を抱え
店を出ようとした瞬間、店員に呼び止められた。

『ボスが、お連れのあのアルパカについてあなたにお話をしたいことがあるそうです』

ゲゲゲげげっ。怖いやーん、それ怖いやーん。
おれ、何か悪いことでもしたんかな〜。いやめっちゃ怖いやーん。

そんな時は、「♪C'mon, baby アメリカ♬」で自分をハゲますぜ。

和彦は、恐怖を感じれば感じるほど、ふざけたくなる性質で、それが取り柄でもあった。

ビビった態度は、相手に隙を与えてしまいかねない。
ここは、舞台で養ったど根性をぶちかますぜ。

何食わぬそぶりを見せつけつつ、店員の後を付いて行った。
薄暗い廊下の奥には、地下階段があり、なんだか異様な匂いが漂ってきた。

おいおい、マジでやばいやーん。日本に帰れないやつやーん。

きいぃぃっ。
といかにも重たそうな扉を開けると、目を疑うほどの光景がそこにはあった。

キンキンキラキラな装飾品が並べられたその室内のど真ん中にお座りになられていたのは、なんと。

黄金に光り輝くアルパカだった。
いや、人か?いやアルパカか?

ぬぬぬっ、足があるアルパカだ‼︎︎︎︎︎︎︎‼︎‼︎‼︎‼️‼︎
焦るな和彦。冷静になれ和彦。わっわっわかったな武彦。

『お〜お初にお目にかかり光栄にございます。セニョリータっ。本日はお招きに与かりサンクスオールらぶっ』

と口から出まかせを放ったと同時に、

『わたくしの可愛い我が子をここまで連れてきてくれて、ありがとうございます。』

え?


<第5話に続く>

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