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日本一遅いJFL 2020新戦力まとめ〜その2(ホンダロック、V大分、FC大阪、MIO滋賀)

日本一遅いJFL2020新戦力まとめの2日目です。

Honda、ソニー、武蔵野、テゲバのレビューはその1をどうぞ。
https://note.com/mssn_skmk/n/n358a5f3a64b0

結構いろんなところから反響があって嬉しいです。ありがとうございます。
あと、これすごい手間かかるのでものすごい勢いで時間が潰れています。
暇を持て余した皆さんも是非コンテンツを書こう。

今日は昨年のJFL6位〜9位のチームのレビューです。

ホンダロックSC(昨シーズン:6位)

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 ここ数年一桁順位が定位置となりつつあるホンダロック。昨年は新人の活躍がチームを引っ張り順位を押し上げるも、一転主力となったルーキーが軒並み移籍してしまうかなり厳しいシーズンオフとなりました。

 ルーキーながら16得点を挙げてJFL新人王に選ばれた安藤翼と長身パワフルCB伊勢渉の駒大コンビが揃って八戸へ。同じくルーキーながら正GKを射止めた末次敦貴が青森、サイドバックの田宮碧人が奈良へそれぞれ移籍。さらに10年以上チームに在籍した上田常幸をはじめ、宮地洋輔・池上智視・吉村康平とベテラン〜中堅選手の引退もあり、あわせて10選手が退団することとなりました。

 一方の加入選手はかなり振り切ったスカウティングを展開。ほとんどの大卒選手を地元宮崎出身をはじめ九州出身選手で固めました。同じ県内のテゲバジャーロも九州の大学をメインに選手を獲得しましたが、ロックはより明確。地元出身選手の加入=地元雇用なので、選手やその家族にとっては魅力あるチームともいえるでしょう。鹿屋体育大で2桁得点の田中大和は同期選手がV大分、宮崎に加入。来年は九州勢通しの対決も楽しみです。10アシストを記録した鈴木健、大学2部リーグながら11試合で18得点をマークした日野友貴にも期待。そして3月23日には、最後のピースとして長谷川雄介が加入。昨年日大の主将としてリーグ戦フル出場した実力者が加わりました。昨年同様、実力あるルーキーがチームの浮沈に大きく影響しそうです。

ヴェルスパ大分(昨シーズン:7位)

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 昨年は2014年以来のJFL最高順位でシーズンを終えたV大分。今シーズンは上位進出を伺います。シーズンオフは16人が引退・退団し選手はガラリと変わりました。昨シーズン全試合出場した清水大輔、15試合に出場した井福晃輝、3得点を挙げた井上翔太郎といったメンバーが退団しましたが、大半は出場機会が僅かだった選手。全試合出場した瓜生昂勢、守護神姫野昂志、清水を除いた福元考佑・西村大吾の最終ラインなど昨年のレギュラーメンバーはほぼ残留。昨年の主力にさらをベースに戦力強化を目指せる布陣になりそうです。

 加入選手は11名。目玉選手は松江のエースだった宮内寛斗でしょう。昨シーズン下位に沈んだチームで最多得点となる9得点。昨年は中村真人・利根瑠偉・前田央樹らが得点源でしたが、さらに攻撃の厚みを増すことができる補強。また、清水の抜けたディフェンスラインには、経験豊富な浦島貴大を獲得。大卒新人は鹿屋体育大から2選手を獲得したほか、四国プリンスリーグで23得点を記録した徳島U-18の吉本勇気が加入。退団選手の方が多かったものの、3月に薮内健人が加入が決定。体制変更で、急激に選手が入れ替わった盛岡。JFLに移籍する選手も結構多いですね。

FC大阪(昨シーズン:8位)

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 昨シーズンはまさかの失速でJFL参入後最低順位となる8位でフィニッシュ。一昨年までは高い攻撃力が特徴だったチームでしたが、主力選手の退団が相次いだ昨シーズンは僅か33得点と鳴りを潜めてしまいました。和田治雄監督から塚原真也監督に交代。巻き返しを図りたい今シーズンは、10選手が退団、9選手が加入。表には記載していませんが、シーズン中の退団も多く、実際には昨シーズンの開始時からは退団選手の方が多い状態。とはいえ昨年は練習生を含めて40人近い選手がいたので、スリム化を果たしたようにも思えます。古参選手の四ヶ浦寛康、控え起用が多かった端俊介を除くと、ほとんど試合に絡めなかった選手が大半。主力選手は残留しましたが、攻撃面の改善が必須でしょう。

 大卒2選手、韓国から2選手のほか、地域リーグからの補強が目立ちます。新加入選手で注目なのは高知ユナイテッドから移籍した朴利基。J3時代のFC琉球で複数年主力としてプレーしていた実力者。昨年は地域リーグながら7得点と違いを見せる活躍で、JFLでも即戦力の期待。地元出身かつ、韓国籍の選手が多いチームのまとめ役としても期待です。また、大卒新人の美馬和也和田幸之佑は共に関西生まれ関西育ち。両選手共に関西学生選抜の選出経験のある実力者。さらにJ.FC MIYAZAKIからいきなり湘南に移籍し、今季は期限付き移籍で加入したヒューエル・オリベイラのポテンシャルも注目。昨年の地域リーグでは目立った活躍は見られなかったようですが、元U-17ブラジル代表の実力者。J2に引き抜かれていったジュニーニョのような大化けはあるでしょうか。

 最後に一つ。今年のFC大阪は背番号のつけ方は少し変わっています。一部の選手を除いて、退団した若い背番号の選手の番号を背番号の大きい選手に付け替えて、新入団選手は既存の選手より大きい番号を採番。このため、今シーズンの新入団選手の番号は29~39(31のみ李在根が継続着用)。GKなのに29や30をつけているのは少し不思議な感じです。

MIOびわこ滋賀(昨シーズン:9位)

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 2年連続での1桁順位でシーズンを終えた滋賀ですが、シーズン僅か27得点という深刻な得点力不足に喘いだ1年でした。得点数はワースト2位タイで降格した流経大ドラゴンズ以下、失点数も下から数えた方が早い状態でしたが、11勝全てが1点差とロースコアで勝ち切る力が奏功しました。シーズンオフには4年間監督を務めた中口雅史が退任し八戸の監督に就任。後任には現役時代は佐川印刷で長くプレーし、引退後は長野パルセイロでコーチを務めた大槻紘士が就任しました。武蔵野の池上監督、ソニーの中村元監督と、JFLでプレーした選手が監督として戻ってくるケースが増えていますね。

 オフシーズンは10名を超える選手が入れ替わりました。主力としてプレーした浦島貴大大杉誠人が揃ってJFLチームに移籍。ルーキーの黒石貴哉は中口監督が就任した八戸に、後半戦のレギュラーだったGK森建太も三重に移籍。佐川滋賀の生き残り、宇佐美潤は現役復帰を経て2度目の現役引退。

 加入選手は大槻監督のコネクションなのか、長野からの移籍選手が目を引きます。特に注目は地元滋賀県出身の内野貴志。野洲高校時代の高校選手権優勝メンバー。京都、長野で長くプレーし、故郷に戻ってきました。神戸でJ1リーグ戦出場経験を持つ山口貴司、関大のエースだった竹下玲王も長野ではなかなか期待通りの成績はあげられなかっただけに滋賀で活躍を見せて欲しい。昨年も西口諒(今シーズンから完全移籍)が期限付き移籍するなど、滋賀と長野の関係は密接ですね。どういうつながりなんでしょうか。元佐川滋賀の旗手真也あたりでしょうか。(違うかな。)

 また、地域リーグから積極補強も目立ちます。同じ県内のレイジェンド滋賀、関東リーグのアイデンティみらい、KyuリーグのJ.FC MIYAZAKIから選手を獲得。出場試合数を見る限り、各チームの主力選手だったようです。183cmの長身FW吉葉暉やこちらも188cmの長身GK高橋巧など、面白そうな選手ですがJFLでどの程度通用するかは未知数。既存戦力を脅かす存在となれるかも期待です。

明日は10位から13位をレビューします。



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