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「日本の研究力低迷問題の原因と解決方法」を読みました。

こんにちは。研究の力を人類の力にしたい岸本です。
「研究」にまつわる事象に対して解像度を高めたく、毎月「研究」をテーマに書籍を読んでその感想をまとめています。
今月は、「日本の研究力低迷問題の原因と解決方法: 科学の危機の解決〜研究現場から考える問題の原因と解決方法~」という書籍を読んだので、その感想について書いていきます。

まず、本書の概要としては、タイトルの通りではありますが、研究力低下の原因とその解決策を様々述べているという内容になります。
その中でも特に重要なこととして、「研究者分断問題」「疑似成果主義による研究費配分問題」「技術軽視の風潮」が上げられています。

私が勤務している株式会社LabBaseでも研究領域における課題を「分断」(研究領域自体の分断と研究にまつわるステークホルダーの分断)と定義しており、その「分断」を打破するというアプローチを取っていたため、本書で上げられている「研究者分断問題」については非常に共感することができました。

また、私たちは上記の課題に対してプラットフォームをつくり解決するというアプローチを取っているのですが本書では、研究の仕組みや制度などに対しての提言も多く、その辺りは知らない事も多かったので勉強になりました。(科研費申請のフォーマットなどにも提言されていたのは印象的でした。)
そして、本書では現状の課題だけでなく、研究者にとって理想的な研究環境とは?なども考察されており、全体通じて個人的にも勉強になる事が多かったです。

日本の研究現場の課題やなぜその課題が生じているのか?、そしてどうすれば日本の研究力が向上するのか?という点について興味のある方には非常におすすめの内容でした。

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