ソワレという映画

気持ちがホットなうちに書こうと思っていたのだけど、なんやかや気がつけば今日が一般公開日となってしまいました。"ソワレ"という映画について個人的な雑記を書かせていただきます。

ちなみに、私の地元宮崎では、キネマ館で10月に公開される予定のようです。嬉しい!

私、この映画のクラウドファンディングに参加しまして(エンドロールに名前入ってるんです!)、その撮影の過程やなんやかやがレポートとして送られてくるので、楽しく読ませてもらい、先日ついに完成試写会があったので、公開に先駆けて見てみました。

本来、クラウドファンディングのリターン品としての試写会は東京で行われるはずだったので参加できない可能性が高かったのですが、例のウィルスの影響で、人が集まる試写会は行われず、クラファン参加者のみが閲覧できるURLが発行され、地元宮崎にいながらにして試写会に参加できました。世の中は大変な状況ですが、この一点においては逆にありがたかったです。

まず最初に書かせていただきますが、私は、普段そんなに映画を見るような人間ではありません。好きではありますが。なかなかこう、長時間確保して画面の前に座るというのが難しかったり苦手だったりで。映画館には最近息子と一緒にドラえもんや仮面ライダーを観に行く程度(めちゃ面白いですよ。)。

という事で映画に関してはほとんど素人である私の書く事なので全く的外れである可能性も大いにありますので、そのあたりは・・・フワッとした感じで読んでいただければと思います。もしくは、読まないでいただいても大丈夫です・・・シクシク。

映画だよこれ!っていう感覚

まずこの映画をみて思う事は、ああ、映画ってこれだよな、、という事です。何もわかりやすくないし、はっきりとした答えは出ないし、すっきりもしない。ただなにか胸の中にしこりを残すような・・・そんな感じです。刑事モノみたいに犯人がつかまってやったぜ!っていうわけでもないし、恋愛映画のように誰かと誰かがくっついてめでたし、っていうわけでもないし、ミステリのように謎解きがあってすっきり!っていうわけでもありません。最近わりとエンターテイメントよりな作品が好きだった自分としても、何かを思い出したような感覚でした。

映像が美しい

そして、撮影されている映像がとにかく美しい。そんな美しさの断片はこちらの告知動画からもわかると思います。和歌山で撮影されていて、ロードムービー的に様々な場所に訪れるのですが、どこもかしこも本当に美しく撮影されています。ドロドロした人間の営みさえも、全てが美しく感じられる、そんな感じです。個人的には、美術館で撮影されたらしい映像のシーンがめちゃくちゃ印象的でした。

無駄なセリフや音楽が無い

これがまた本当にいいなぁと思ったんですが、セリフと音楽がものすごく少ないんですよね。それで、出演してる人たちの演技や、映像や、生活音や、自然の音。それらがセリフと同じかそれ以上に語りかけてくるんです。お、これなんかうまいこと言ったような気がするぞ。で、セリフが少ないからこそ、この物語の核心をつくようなセリフがめちゃくちゃ響くんです。音楽もそう。無駄を削っているからこそ、効果的に聴こえる。主人公の女の子の鼻歌の話もいろんなインタビュー記事に書いてますが・・・ この鼻歌がまた効果的なんです。

ストーリーの概要はおそらく告知やらインタビューやらなんやらかんやらの情報でわかると思うので書かないですし、そもそもストーリーなんて何も知らずにみた方が映画は面白いと私は思っています。ただ一つ言える事は、きっとこの映画を見ると、主演の二人のファンになるだろうな、という事です。

監督がいい

私はアニメや映画、なんでもそうなんですが、原作がない作品というのが好きです。つまり、映画として映画のために書き下ろされた物語です。監督の外山文治氏は、昔小説家になりたかったらしく、脚本を自分で書くこと、つまり映画としてのオリジナルの作品をずっと作っているので、そういうところも大変いいなぁ、と思っています。しかも、、、小学校時代の私の同級生なのです。私がこの映画のクラウドファンディングに参加したのも、最初は同級生を応援しなきゃ、、、という気持ちがあったからです。でも出来上がったものを見たり、どんどん広まっている様子を見ると、俺なんかの応援入らなかったかな・・・へへっ っていう気分になったりもしました。でも同級生とか関係なく、この、流行りすたりに関係なく、とにかくいい映画を世に出したい、ていう姿勢がものすごく共感できるし、きっと私は同級生でなくても彼のファンになっていたでしょう。外山文治です。ぜひ覚えてあげてください。

最後に

そう言えば最近もう一人、美しい映像を撮る男と仕事をしたんだった・・・っていうのを、映画を見た後に思い出しました。このソワレ、試写で見たのが8月1日だったんですが、同日、私の所属するサムタイム時々というバンドは、ミュージックビデオを公開しました。それがこちらなのですが・・・この監督をしてくれている川田君も、また美しい絵を撮る男だな、と同じ日に二人の監督に思いを馳せたわけでした。映像を作る人たち、すごい。

結局お前のバンドの宣伝なのか?という声が聞こえてきそうですが、そうではありません。美しい映像をこの世から切り取ることのできる奇跡の男たちの話・・・・です。ソワレ、是非とも劇場に足を運んで観てみてください。

おわり

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