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眉村ちあき「冒険隊 〜森の勇者〜」MVを細かく見ていく②

はじめに

この記事は、前回の記事(眉村ちあき「冒険隊 〜森の勇者〜」MVを細かく見ていく①)の続きです。前回のは読んでも読まなくてもいいんですけど、下のMVは見てください、でないとこのnoteを読んでもよくわかんないと思います。ほんの数分なので、見てみて。

見た?

前回は、映像の細かいところをちまちまと見ていくスタイルだったので、今回は逆のスタイル、MVとしていかに楽曲や歌い手(眉村ちあきさんね)を引き立てているのかをざっくり見ていく、という視点でやっていきたいと思います。

音楽とのシンクロ

「僕たちこそ この森の勇者」という歌詞に乗せて、3人の少年少女が登場。一人目(コンちゃん)が腕の通信機器状のなにかで司令を出して、それを各自確認して集合しているような感じのシーン。かっこいい‥‥!
(よく見ると実は、コンちゃんだけ時系列が異なることがわかるのだがそれはまた後日に語ります)

ガラスの割れるような音に合わせて、開けられた扉のシーン。よく見ると、かんぬきが壊されてる。悪いことしてるね。そこ、立入禁止区域だよ。

マーチに合わせて行進。まさに「冒険に行こうよ」だね!

ここ! すごく美しいシーン。大荷物を抱えて大変そうに歩くコンちゃんの姿にビールのジョッキが重なり、と、その泡とマッチの炎が混ざり合い、そこに重なるのは「おばさんたちがビールを飲んでる間」の歌詞! イマジネーションと楽曲のかんぺきな融合!

激しく叩きつけるようなピアノ・ソロと、やけになって3人が教科書類を燃やすシーンが重ねられる。ここも印象的で衝撃的。

ここからの一連のシーンも素晴らしいんです。
「茶色い目」という歌詞とともに、ちあきの目にズームし、

瞳孔は盛り上がり、その周りの虹彩の模様をそっと踏み外さないように歩くちあきだが、

あ、踏み外しちゃう!、「コンクリート以外踏んだら負けなんだからね」なのに!、、

と、瞳孔は公園の中央にあるカラフルな遊具で、歩いていたのは実は、遊具の周りの地面にぐるっと埋め込まれたコンクリートであることがわかり、

踏み外したら「負けなんだからね」の歌詞のとおり、子どもたちだけの世界であるはずの公園に、大人たちの都合を象徴するような引越業者のトラックが侵入してくるのだ! 負けだ! こわい!
この一連のシーンの、「茶色い目」→「コンクリート以外踏んだら負けなんだからね」という歌詞から作り上げられたイマジネーションたるやもう、ね。

炎に囲まれ、地下への落下の危機に陥った3人、涙とドングリの魔法の力でなんとか落下を免れ、「壊せないものなんてこの世に」の歌詞の通り、危機的状況を突破!

‥‥といったかんじで、歌詞や音響とマッチングするイメージの素晴らしさ。まさしくMV(Music Video)といったところです。

眉村ちあきさん的な要素

さて、よく見ると、この楽曲を作り上げた眉村ちあきさん的な要素がこのMVには散りばめられていて、マユムラー(=眉村さんファンの呼称)にとってはにやりとさせられるシーンがいくつかあるので、それもピックアップしちゃおう。

冒頭のシーン、宙に舞うノートに描かれた名前は「眉村ちあき」。そう、このMVの少女は眉村さん本人だったのです。

左目の下と顎にあるほくろも、おんなじ。

眉村さんといえばユンボ、なのですよ。

眉村さんがときどき披露するY字バランス。

眉村さんの愛称は「ちちゃん」、寄せ書きにもそう書いてある。

部屋の装飾も、あら、おんなじ。

履物はだいたいスリッパ(サンダル)というところもおんなじ、って、これはこじつけだな。

おわりに

といったかんじで、このMVを作られた四宮監督は、この「冒険隊 〜森の勇者〜」という曲も、眉村ちあきさんも、よく調べて細かいところまで取り入れて作られたのだなあと、あらためて感嘆した次第です。愛を感じます!

と、前回がちょっと重かったので、今回は軽めにしました。

次回はいよいよ、このMVの言わんとするテーマの核心に迫りたいと思いますがどうでしょうか、続きを書くかどうかは気分次第ですががんばります。では。

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