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琥珀色の街

花を愛せるような人と 影を並べて歩いた
夕暮れの坂で袖が触れて

月の明かりが照らす窓辺 君の忘れた花瓶が
物憂げな気持ち加速させる

あの頃のまま 栞は時を止めている
琥珀に染まる横顔 忘れられない

花の匂いを吸い込んで 君を思い出す
夕立がこの街のすべて 洗い流す前に

君と過ごした日々はまるで 夏のお祭りみたいで
退屈は風に吹かれ消えた

不意の口づけ つなぐ手と手 角を曲がれば僕らの
夢続く巣箱 ドアを開ける

カーテンゆれる ページをめくる方法は
どこにも書いてないから 前が見えない

花の匂いを吸い込んで 君は微笑んだ
水たまりまたいだら明日へ 飛んでいけたのにね

やわらかな日向で 君と育てた愛は花の形

夜が終わりを迎えたら 花を買いに行く
あの丘に君はいて明日へ 連れていってくれる

花の匂いを吸い込んで 君を思い出す
夕立がこの街のすべて 洗い流す前に

苦しいからこそ、もうちょっと生きてみる。