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あなたの過去はあなたのもの

その人にとっての過去のつらさはその人にしかわからない。俺の過去も大概ひどいが、人と比べて自分のほうがより悲惨な人生を送ってきたとは思わない。まれに、私と比べたら三森さんのほうが壮絶だ、と言ってもらう。俺の気持ちを汲んでくれてありがとうございますと思うと同時に、あなたと俺の過去は単純に比較できるものではないとも思う。

確実にあなたにしかわからない経験があったはずだし、それはあなたの今の姿を作っている一部でもあると思う。

その経験のしんどさは、俺がどんなにしんどい経験をしてきたとしても、100%共感することは難しい。突き放しているわけじゃなく、どれだけ長い間一緒にいたとしても、完璧に理解することはできないと思う。

あなたの過去はあなたのもの。だから、あなたにしかわからない感覚があると思う。俺の過去が誰かのためになるなら、どんどんためにしてほしい。

今まで自分はそんなに恵まれていなかったわけじゃないと思っていた。貧困の母子家庭に育ちながらも、食べる物にまで困ったことはなかったから。でも、色々見聞きしている間に、俺の過去って結構特殊なんだなと思うようになった。

でも、それは人と比較して自分は哀れなんだから可哀想なんだからどんなに頑張っても意味がないんだみたいなとらえ方にはつながらなかった。どちらかというと、義務教育とか受けてないのにわりと文章書けるんじゃね?みたいな調子の良さにつながった。

一見、不幸にしか見えない日々も、後になって自分を支える経験につながる可能性も大いに残されている、だから今はつらくても、将来的にはあの経験があったから、今こうしていられるのだと思える日々がくるだろう。そう、自分の未来に期待しながら生きている。

実際、いろいろやりくりしてきて今がある。尊くないですかと思う。みんな映画の主人公みたいに生きてきて、それぞれの道が交差する。どんな人生にも色があり、映画にならない人生など存在しないように思う。

終わりが悪くても、それはそれで一つの物語としてよし。ただ、ハッピーにしたいなら、今からでもハッピーに向かっていけると思う。行動だけでなく、考え方も変えていける。物事のとらえ方次第で、見る世界もガラリと変わる。

昨日の夜、コンビニへ行く途中に、なんで俺はいま平気で生きてるんだろうかと思った。今の日々がまともかといったら、それなりに常識はずれな生き方をしていると思う。それでも平気だ。

先日、友人が「気分が落ちてもそのうち回復するとわかっているから24時間以内に立ち直るようにしている」と言っていた。そのメンタルを見習いたい。そしてその言葉に色々な情報が集約されている気がした。自分にまだ真似できる技ではないが、勇気付けられた。そっか、いつか復活するもんな。今までどんなにつらいことがあっても、そういえば必ず復活してきたわ。そう思ったら、今は闇でもきっと光が待っていると思えた。

いろいろあるけど生きているよ。いろいろあったけど生きているよ。生きていること、それが生きること。疲れたら休んで、回復を待てばいい。筋肉痛のある箇所をそれ以上痛めつけちゃだめだ。回復させてまた傷ついて。人生とはその繰り返しなのだろうか。まだまだ何もわからないお子ちゃまだけど、これからも過去が俺を未来につれていくのだろうなと、なんとなく夏の近づきと共に思った。

苦しいからこそ、もうちょっと生きてみる。