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歌詞和訳「コルコバード」(英→日)

 Antonio Carlos Jobim作詞・作曲/Gene Lees英訳詞
 アントニオ・カルロス・ジョビンが1960年に書いたボサノバの名曲で、元々は歌詞もジョビン自身がポルトガル語で作詞したが、その後、ジャズでも歌えるように英語の歌詞が作られた。
 コルコバードとは丘というか小山の名前で、そこに巨大なキリスト像が立っているのでブラジルはリオ・デ・ジャネイロの観光名所として名高い。英語の歌詞はジョビンの意を汲みながらも、米国の夜の都会でロマンティックな音楽を聴くオーディエンスを意識してなのか、少し改変されている。
 ジョビンの歌詞に夜のイメージはないし、英語では窓の外に見えるコルコバードの丘と海のことをHow lovely!と歌っているところ、ジョビンはコルコバードの救世主像が美しいと書いている。要は英語の歌詞の方が俗っぽくて甘い。
 自分にとってヴォーカル教室の次のレッスン曲になるのだが、ジャズとして歌うので以下の英語の歌詞を用いる。

Quiet nights and quiet stars,
Quiet chords from my guitar,
Floating on the silence that surrounds us.

静かな夜に静かな星たち
ギターの静かな調べが
僕らの周りの静寂に浮かんでいる

Quiet thoughts and quiet dreams,
Quiet walks by quiet streams,
And the window looking on the mountains and the sea
How lovely

静かな思いに静かな夢
静かな小川のほとりに静かな小径
窓の外には(コルコバードの)丘と海
なんて素敵なんだ

This is where I want to be
Here with you so close to me
Until the final flicker of life's ember.

ここが、僕のいたい処
こうして、君の側で、
生命が燃え尽きるまで

I, who was lost and lonely,
Believing life was only a bitter tragic joke,
Have found with you,
The meaning of existence
Oh, my love.

僕は迷子のように孤独で、
人生は苦くて馬鹿げた悲劇だと思い込んでいたけれど、
君を知って今、生きている意味がわかった
愛しい人よ

※ジョビンがポルトガル語で書いた元々の歌詞を英語に直訳すると、こんな感じになりますよ、ということが示されているサイトがあって、参考になりました。


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