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墓参りの道中

先日、両親を車に乗せて、庄司家の故郷である千葉県市原市まで行ってきた。いつもは父が運転をして行くのだが、高齢の父が長距離運転をするのが心配なのと、僕自身がずっと家にいることに飽きドライブにでも行きたいという気がして、運転手を買って出たのだった。

道中、お盆だからご先祖様はお墓にはいなくて家に来てるんだけどね、とかなんとか軽い話をしながら過ごしていた。そんな中、ラジオからニュースが流れてきたことをきっかけに、今日は終戦記念日だねということで戦争の話になった。わが家にしては珍しいことだ。

父によると、僕の祖父は海軍の軍人として中国へ行き、終戦は中尉として迎えたらしい。祖父が軍人だったというのは聞いたことがあった。だが、戦後何をしていたのかについては聞いたことがなかった。今回はじめて聞いたところ、水道関係の仕事をしていたらしい。海軍と水道、ということで水に縁のある人だったようだ。

祖父は僕が5歳のときに亡くなっているので、僕自身は顔と雰囲気くらいしか覚えていない。怖い人だったが、一度だけ2人で買い物に行って超合金のロボットを買ってもらった。その祖父が中国でどんなことをしていたのか、終戦後は何を考えていたのか、できれば聞いてみたかった。

それから僕の父は、終戦のころ既に物心がついていて、東京大空襲のことをよく覚えていると話していた。市原市にも東京で燃えた何かがひらひらと飛んできたという。また、焼け出された人たちがぞろぞろと歩いて避難してきたのを見たと言っていた。

身近な人の話は、テレビなどで見聞きする話よりもずっとリアリティを感じる。

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