2017年1月24日 / 研究と新規性について

散々考えて悩んできたけど,ようやくアイディアが固まったように思う.ていうか,スケジュール的に,これでダメだったら切腹ですわ.これから詳細な定量的評価のフェーズに入るけど,ダメだったらと思うとつらい….

こういうとき,私が大学学部学生だったころ,ある教授が言ってた言葉をよく思い出す.曰く,論文を書くというのは,恥をかく,ということなんだよね,という.

その分野では知られた人なんだけど,それでもそういうことを言うか,みたいな衝撃はあった.だから,いまだに覚えてるよ.

TVとかネットでは天才という言葉はよく使われてて,天才という言葉自体が安っぽくなった印象がある.そういう場で天才という言葉を使う人らは,恐らく,真の天才の業績・作品を知らないんだろうと思うんだよな.

研究の世界ではほんとそういう人がごろごろいて,なんか時として土下座したくなるレベルなんだよね.ああ,クソつまらん論文書いて申し訳ございません,みたいな.

いいんだよ,それでも私のできることはきっとある,と信じて頑張ってる.

それで,私の恩師の言葉を思い出した.

旧約聖書の伝道の書に,ソロモン王の言葉として,「日の下には新しき者あらざるなり」というのがある.

実際そうだ.今の世の中では,新規性どころか,他人と異なっていることすら難しい.

でも,それでも私の恩師はおっしゃってた,いつの時代でもオリジナリティはあると.

歴史を見るとそうなんだよな,成熟した分野でこれ以上新しいアイディアはないんじゃないの,と思われる分野でも,得てしてブレイクスルーなアイディアが出てきたりすることはよくある.

新しいアイディアを考え出すということは,本当に難しい,いつもいつもしんどいなあとか思ってます,そういうときに思い出す言葉というのが,上記の先生方の言葉なんですね.


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