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マネジメントサービスセンターMSCの人材アセスメントコラム

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こちらのマガジンはマネジメントサービスセンター(MSC)の人材アセスメントに関するコラムになります。MSCが様々な人材アセスメントソリューションサービス、リーダーシップ開発・アセ… もっと読む
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#リーダー

第3回 リーダーの質に対する評価の低下と燃え尽きについて

本連載では、世界的な規模で展開された調査、「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト(GLF)」により導き出されたリーダーシップに関する未来予測の中から、特に重要な所見を取り上げて紹介する。 これは、株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)と米国DDI社との協力で実施した大規模なリーダーシップ調査であり、世界50カ国以上、13,695名のリーダーと1,827名の人事担当者の回答を検証したものである。日本からは、2,158名のリーダーと161名の人事担当者が参加してい

リーダーを定着させるための7つのベストプラクティス

1.離職率の変動は組織への警鐘組織が成長していくうえで、従業員の退職はよくあることです。しかし、離職率、特にリーダーの離職率の高さは、チームや生産性に大きな混乱をもたらす可能性があります。MSC/DDIの「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023」によると、54%の組織が、2022年に離職率の上昇を経験しています。離職率の変動は組織への警鐘となっており、離職率とその悪影響を最小限に抑えるためのリテンション戦略の重要性が強調されています。問題は、多くの人事担当者やリー

2023年のリーダーシップに関する閲覧数トップ記事

1.2023年の閲覧数トップ10昨年を振り返り、2023年に弊社が掲載したリーダーシップに関するコラムの中で、閲覧数の多かった上位10の記事をご紹介します。 ①2023年の3つの重要なリーダーシップ・トレンド 組織がさまざまな危機や変化に直面する中で、リーダーの仕事はこれまで以上に難しくなっています。リーダーには、先を見通す力、決断力、激変の状況下で明確なビジョンをもって他者を率いる力が求められています。同時に、チームメンバーのエンゲージメントやウェルビーイングにも配慮し

経営幹部・上級管理職育成・選抜向けエグゼクティブコーチングための人材アセスメント研修~経営の核心を見極める、パーソナリティ診断の眼差し

1.エグゼクティブコーチングとはエグゼクティブコーチングとは、組織の経営幹部や上級管理職に就かれている方々が直面される複雑な課題に対して、ご自身の潜在能力を存分に発揮されるためのコーチング支援を行うプロセスです。このアプローチ方法は、個人の成長と組織の目標達成を同時に促すことを目指しております。経営層の方々に専門的なコーチングを受けられることで、自己認識を深め、リーダーシップの質を高められることが可能でございます。 エグゼクティブコーチングにおきましては、コーチと受講者との

EQ(心の知能指数)を活用したリーダーシップが、いかにエンゲージメントを高めるか

1.EQ(心の知能指数)を活用してリーダーシップを発揮することの重要性気持ちが高ぶると、リーダーはチームに対し、感情を横において目の前の仕事に集中してほしいと思うことがあるかもしれません。しかし、感情のない職場を作ろうとしても、決して解決にはなりません。感情知性(心の知能指数=EQ)を活用してリーダーシップを発揮することが、短期的にも長期的にも良い結果をもたらします。 リーダーが冷淡であるかどうかが問題なのではありません。むしろ、リーダー自身はプレッシャーを感じており、自ら

2024年の4つの重要なリーダーシップ・トレンド

1.2024年の重要なリーダーシップ・トレンドDDIは毎年、次年度に職場に影響を与えそうなリーダーシップ・トレンドを探っています。その結果、今年はこれまでとは異なる傾向がみられました。ここでは、2024年の重要なリーダーシップ・トレンドを紹介しますが、その根底にある人間的なテーマ、特に信頼の構築は、これまで以上に重要になってきています。 仕事上のプレッシャーや変化が大きくなっているだけでなく、変化のスピードに追随していくのも難しくなり、世界的な不安や不確実性も高まっています

優れたコーチと不適切なコーチ:上司によるコーチングは実際に効果的か?

MSC/DDIの「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023」調査によれば、能力開発の手法として、上司によるコーチングに対する企業の関心は薄れてきている可能性があります。 1.上司のコーチングにまつわる話題2021年の調査に比べて、上司からのコーチングを能力開発の手段として望むリーダーは大幅に減少しました。そして、コーチングに関する評価はさらに厳しいものとなっています。望ましい能力開発手法をリーダーに尋ねたところ、最も望まない方法として上司からのコーチングが挙げられ

リーダーがコミュニケーションを改善するための5つの方法とは

🙋‍♀️リーダーが持つ主要な原則とはリーダーが主要な原則(尊重・共感・共有・関与・サポート)を用いることで、従業員が自己の可能性を最大限に引き出し、成長するための心理的安全かつ協力的な、尊敬と信頼に満ちた職場環境を築きます。 効果的な職場でのコミュニケーションを実現し、ポジティブな企業文化を育むためには、リーダーが次の点に留意することが重要です。 1.対話中の自尊心を守り、高める2.共感を持って傾聴し、適切に対応する3.助言を求め、参加を促す4.考えや感情を共有し、信頼を

上級管理職がプレッシャーを感じる4つの要因とは

リーダーが上級管理職へ移行する際には、彼らが直面する可能性のある4つの主なプレッシャーがあります。これらのプレッシャーをどのように扱うかが、キャリアアップの過程での彼らの成功や失敗を左右することになるでしょう。 1.ビジネスをリードする上級管理職は、企業の戦略を実行する責任があります。これには高度な意思決定が求められ、リスクを伴います。初級・中級管理職における戦術的視点から脱却し、戦略的リーダーシップに対する幅広い視野をもつことが重要です。長期的な視野をもつ思考へシフトでき

リーダーに求められる信頼と成果を築くための鍵とは

リーダーとして重要なのは、共感を持って相手の話を聴き、反応することです。これは、相手が自分が実際に聴いていると感じさせることにあります。 共感を持って聴き、反応することは、信頼関係の構築だけではなく、仕事の全体のパフォーマンスにも大きく関わっています。私たちの「ハイレゾリューション・リーダーシップ」研究では、対人スキルと仕事のパフォーマンスの間に関連性があることが示されています。 特に、対人スキルと職務パフォーマンスの領域との間には、より強い連関がありました。さらに、リー

優れた組織が行っている後継者育成の取り組みとは(動画付きバージョン)

1.確固たるリーダーシップ・パイプラインの構築はCEOの重要な責務本調査(グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023)に参加したCEOが、眠れないほど悩まされている最大の要因は、人材に関する懸念であると明確に言及しました。彼らが直面しているビジネス課題全体において、最も憂慮している上位3つの課題は以下のとおりです。 これらの課題をすべて克服するには、組織のあらゆる階層のリーダーをどのように特定し、昇進させ、育成するかに注力する必要があります。そして、後継者育成を、退

リモート環境におけるリーダーの育成

1.概要リモート要員を抱えている場合、リモート環境でチームを率いるために必要なスキルを、リーダーに身につけさせるのは、当然ながら難しくなります。リーダーが自身のチームとつながるのに苦心しているのと同様に、人材開発担当者も育成対象のリーダーとつながり、彼らをまとめるのに苦心しているかもしれません。 従来は、多くのリーダーシップ開発プログラムが対面の研修形式で行われ、クラスの合間にデジタル・ラーニングを行うという方式でした。リモートワークによって参加者を招集する事が難しくなった

すべてのリーダーに必要な7つのインクルーシブ・リーダーシップ・スキルとは

私たちの多くは、適切なことを言い、正しい行動をとりたいと思っています。しかし、それが具体的にどのように見えるかを知るのは難しいことがあります。ここから、もっとインクルーシブ(包括的)になるためのスタートを切りましょう! 🙋‍♀️インクルーシブ・リーダーシップとはインクルーシブ・リーダーシップとは、組織内の多様性を尊重し、個々の能力を存分に発揮させることを目指すリーダーシップのあり方です。このアプローチでは、全ての従業員が自らの意見やアイデアを自由に表現し、それを通じて貢献す

バーチャル・リーダーにとって3つの必須スキル(動画付きバージョン)

優秀なリーダーのスキルは、チームと机と並べて働こうと、地球の裏側同士で働こうと、変わらぬものです。しかし、バーチャル環境でチームを率いる際には、特に重要なスキルが3つあります。 1.ビジョンと目的ビジョンと目的を伝えることは、リーダーとして常に重要です。ただし、お互いが近くにいる環境の場合、これは曖昧な方法で行われています。 メンバーにとって、自分たちの仕事がどのように他のチームメンバーに影響するのか、目に見える環境の方が分かりやすいでしょう。他の人たちが現在どのような仕