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マネジメントサービスセンターMSCの人材アセスメントコラム

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こちらのマガジンはマネジメントサービスセンター(MSC)の人材アセスメントに関するコラムになります。MSCが様々な人材アセスメントソリューションサービス、リーダーシップ開発・アセ…
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記事一覧

経営人材選抜の質を高める3つの方法

1.経営幹部の採用、選定、育成に関する決定にはデータが非常に重要「困ったことになりました」。こんな言葉で始まる電話は誰だって聞きたくないものです。しかし、これはあるグローバル小売企業のCHROから受けた電話の第一声でした。彼は数ヶ月前に、私たちがエグゼクティブ・アセスメントを行った候補者について、悩んでいました。 彼は困惑した様子で続けました。「数ヶ月前に、CEOとあなたと私の3人で、経営幹部候補者について話し合ったことを覚えていますか?あなたはエグゼクティブ・アセスメント

職場で多様性を受け入れるための8つの戦略

1.概要インクルーシブ・リーダーシップは、組織が多様性や公平性、包摂性を重視する職場を作るうえで欠かせません。しかし、現実には、多くのリーダーが自分の組織を評価した際、インクルージョンが組織のビジョンや価値観にしっかり根付いていると感じたのは、わずか25%にとどまります。 つまり、多くの組織にはまだ改善の余地があり、そのための第一歩を踏み出すのはリーダーの役割です。しかし、リーダーが多様性を本当に受け入れているかをどう確認すれば良いのでしょうか? 多様性や包摂性を受け入れ

効果的なチームワークの6つの要素

1.チームの効果性とは?チームの効果性は、どんな組織にとっても重要であり、その成功に大きな影響を与えます。しかし、現在、世界中のリーダーの58%がハイブリッド型勤務またはリモートワークをしており、彼らの多くはリモートで働くチームを効果的に率いるための新しいマネジメント・スキルを必要としています。 職場では誰もが感情的なニーズをもっていますが、リモートで働く人には特有の課題があります。孤独感、孤立感、コミュニケーションやコラボレーションの難しさ、気が散ることなどに悩まされてい

リーダーが組織文化に与える影響

1.組織文化は応募者が考慮すべき重要事項最後に1つだけ質問があります。貴社の組織文化について教えてください。 面接中に応募者からこのような質問をされたことはありませんか?もしかしたら、あなた自身も同じ質問をしたことがあるかもしれません。これは、組織の仕事に対する考え方を明確に示すものであり、応募者が考慮すべき重要事項です。組織文化について尋ねることは、その役職が応募者にとって、仕事の責任や給与よりも大切だということを示しています。 今日、組織文化はあらゆる職場の原動力であ

<後編>ポテンシャルを成果に変える~リーダーシップ・ポテンシャルを最大限に引き出し、ビジネスの成果につなげる

1.ベストプラクティス: リーダーシップ・ポテンシャルを加速させる🔶「現在」の能力開発の優先事項にフォーカスした学習プログラムを考案する。 アセスメントと能力開発手法(コーチング、クラスルームでの研修、自主学習)を組み合わせて、個人が自らの能力、特性、モチベーションのすべてを理解して高められるようにします。こうした活動は、個人の能力、気づき、考え方を高めるよう、計画的な取り組みとして構成する必要があります。さらに、「現在」だけでなく「将来」のビジネス課題に対しては、ビジネス

<中編>ポテンシャルを成果に変える~リーダーシップ・ポテンシャルを最大限に引き出し、ビジネスの成果につなげる

1.リーダーシップ・ポテンシャルを活性化する~真の成長の促進剤となる「気づき」と「方向性」ハイポテンシャル人材の取り組みでは、ポテンシャルのある人材の「特定」のみに焦点を当てすぎて、本来の目標である「成長」が、運や個人の好奇心任せになることがよくあります。これは、組織にとってはエネルギーの浪費であり、社員にとっては機会を逸したことを意味します。 ポテンシャルを活性化し、成長に適した基盤を築くには、自らの強みと啓発点を把握し、能力開発の重点項目を明確にすることが必要です。

<前編>ポテンシャルを成果に変える~リーダーシップ・ポテンシャルを最大限に引き出し、ビジネスの成果につなげる

1.リーダーシップ・ポテンシャルを引き出す ために十分な支援を提供していますか?DDIのガイド、「リーダーシップ・ポテンシャルの再考に役立つ革新的ガイド」では、今日の破壊的なビジネス環境で勝ち抜くには、 リーダーシップ・ポテンシャルについての考え方を根本的に変える 必要性があることを示しました。「リーダー候補として選抜される 限られたメンバーに焦点を当てる」という従来のハイポテンシャル 人材の取り組みは今も重要ですが、世の中の状況も、そこで求められるリーダーシップも変わってき

グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト調査(GLF)

1.グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト調査とはグローバル・リーダーシップ・フォーキャスト調査(Global Leadership Forecast Survey)とは経営リーダーシップの発展やトレンドに関する包括的なデータを収集・分析する世界規模のリーダー調査です。 DDIは23年以上前、リーダーシップの課題と傾向を追跡するために、この一連の調査を初めて開始しました。以来、この種の調査としては最大規模のリーダーシップ調査へと成長しました。最新のGLFには、1万3,0

衝突を恐れないフィードバック術とは

1.リーダーの優しさと成長のジレンマ医療業界のリーダーと話していると、勤務先の組織文化を「健康管理の点では良好」と表現することがよくあります。しかし、これは真の褒め言葉とはいえません。その組織の人々は、概ね親切で思いやりがあって協働的ですが一方で、衝突や困難な話し合いを避ける傾向を示しています。そして、このような現象は、医療業界に限ったことではありません。 DDI は、多くのリーダーシップ開発やコーチングの取り組みを行う中、成功に導くコーチングや(人ではなく)行動に焦点を置

リーダーが身につけるべき5つのスキルとその習熟度のギャップ、将来のタレント育成のカギ

本連載では、世界的な規模で展開された調査、「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト(GLF)」により導き出されたリーダーシップに関する未来予測の中から、特に重要な所見を取り上げて紹介する。 これは、株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)と米国DDI社との協力で実施した大規模なリーダーシップ調査であり、世界50カ国以上、13,695名のリーダーと1,827名の人事担当者の回答を検証したものである。日本からは2,158名のリーダーと161名の人事担当者が参加している

OKR?作成時の注意点/MBO、KPI、KGIの違い・メリット・デメリット/人材アセスメントとの関係性

1.OKR(Objectives and Key Results)とはOKR(Objectives and Key Results)は、組織や個人の目標設定とその達成を測定するための優れたフレームワークです。このフレームワークは、企業の戦略的目標を具体化し、それらに向かって効果的に進む手段として広く採用されています。 まず、OKRの基本構成について説明します。Objective(目標)は、定性的で野心的な成果を示します。これは組織全体の方向性を示し、従業員にとっての指針とな

採用担当者ための人材アセスメント~ポテンシャルを見逃さない、精度の高い採用手法とは?

現代の採用担当者は、少子高齢化と多様な働き方の普及により、優秀な人材の獲得が困難になっています。AIやソーシャルリクルーティングの利用が進み、迅速な対応と企業文化のアピールが求められます。グローバル化により多国籍チームの形成や言語の壁も課題です。また、法規制の強化とダイバーシティ採用プロセスの確立が重要となっています。これらの課題に対応するため、柔軟な思考と高度なスキルが必要です。 1.採用担当者の主な業務内容について採用担当者は、企業の成長を支えるために多岐にわたる業務を

人的資本経営時代を勝ち抜く組織変革リーダーの選抜・育成~ビジネス環境変化による人材アセスメント活用の重要性

1.人的資本経営が求められる背景についてビジネス環境が目まぐるしく変わる状況においては、人的資本経営がますます重要視されています。多くの外内部要因が相まって、企業はこれまで以上に人材を戦略的に管理・活用する必要に迫られています。本コラムでは、これらの背景を詳しく解説し、人的資本経営がどのように企業の競争力を左右するかを探ります。 🔷技術革新とデジタル化 現代のビジネス環境では、急速な技術革新とデジタル化が進んでいます。これにより、企業は新しい技術を導入し、デジタルツールや

リーダーシップ開発を運任せにする危険性

1.リーダーシップ開発を自己流で進めるリスク「研修企画・準備すれば参加するだろう」という考え方は、リーダーが本当に参加する場合にしか機能しません。例えば、参加率が35%だったり、誰も参加しなかったりしたらどうでしょう?10分間の学習は、より正式な学習活動よりも「スキップ」しやすいようです。 いくつかのリーダーが学習プラットフォームを見て、5つの異なるリーダー育成研修モデルを見つけ、それぞれが異なる研修モデルを選んだとします。結果として、皆が異なるリーダーシップ研修の内容を学