分散型金融の進展の加速化

コロナに続き、原油高が世界を騒がしている。
原油高の経済への影響は、非常に大きく、外交問題含めて大きな社会的テーマになっているが、自分の研究及びビジネス分野では分散型金融の進展が促進される可能性について、考察要素が増大してきた。
コロナのパンデミックは、分散型金融の基礎的源泉であるブロックチェーントークン、すなわち現代社会の具現化ソリューションとしての暗号資産(仮想通貨)の法定通貨からのシフトが加速化した。
投機的な動きももちろんあるのだが、本質的な話としては、ブロックチェーントークンという分散型金融の「通貨」とも言える暗号資産の需要が、国家管理型通貨である法定通貨の需要を侵食しているということである。
法定通貨の電子マネー化がコロナパンデミックにより非接触というキーワードで普及促進が国家的に行われたこともあり、暗号資産のアセット価値からユーティリティ価値への認識転換が進みやすくなった。
暗号資産は、今のところ、個人ベース決済に留まっているとも言えるが、BtoB決済の有力例である原油ドル決済での米国支配を脱却したい欧州、中国、ロシアなどが自国通貨の影響力を高める施策(為替コントロール、金融政策等)を進めれば進めるほど、インターネットと同様にそもそも規制で制約することが困難であるブロックチェーンを制約するどころか個々人の自己保護意識(国家支配への警戒から出現する)が分散型金融の最初の段階では進んでしまう。
暗号資産の流通量は増加し続けており、結果として国家統制が困難な分散型金融の進展する可能性が高まる。
これと相まってドル支配脱却が分散型金融の方向に向かうことで、法定通貨需要が低減し、分散社会の基盤となるブロックチェーントークンがBtoCだけでなく、BtoBも侵食することになるのではないだろうか。

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