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漠然とした目標には、漠然とした結果しか返ってこないということ。

こんにちは。マスタードシードアカデミー齋藤です。今回もお読みいただきありがとうございます。

4月から本格的な勉強を始めた難関大受験生が、いろいろな不安に直面し、ちょっとした「スランプ」に陥りやすいのが、この5月の連休明けです。

「勉強は今まで通りにやっているのに、やっている気がしません」という悩みがあります。たとえば、4月の段階では英単語を30語覚えるのに、1時間かかっていた人が、この時期に45分で終わるようになったとします。すると不思議なことに、「達成感」が少なくなります。自分はやっていないのではないか、という気がするのです。本当は、効率が上がっており、喜ばしいことなのですが、なんだかやっていないような気がして、不安になります。

要領が良くなれば、同じことをやる時間は短縮されるはずです。量を増やして調整したり、他のことをどんどんやりましょう。

そのほか、「文法問題が以前より解けなくなったんですけど...」という「悩み」もこの時期に顕著です。これも原因ははっきりしています。今までは感覚で解いていた問題を英文法に則って「理詰め」で解こうとするため、いろいろな箇所が気になりだし、解けなくなるのです。このため、以前よりもはるかに長い時間がかかることもあり、「以前よりできなくなった!」と考え、「やっぱりやり方が間違っていたんだ!」となってしまう人がいます。

意識しなければならない箇所が増えれば、時間がかかるのは当然のこと。高いレベルを目指すのであれば、いまは一つ一つ点検をしながら進めるしかありません。続けていくうちに、見るべきポイントがわかってきます。そうなれば時間はグンと短縮されます。

「体で覚える」などとよく言います。その感覚に近いと思います。たとえば、テニスのラケットを振ってボールを打ち返す動作を習得するとします。何も考えずに、ボールに対してなんとなくラケットを振ることはできると思います。それをコーチの指示に従って正確にやろうと意識しだすと、考えることが多すぎて、なかなかラケットを振れなくなるのではないでしょうか。しかし、意識的な練習を続ければ時間とともに自然に正確にラケットを振れるようになって行きます。

「やってもやっても不安です」という悩みもあります。「健康になりたい」という目標を立てても、実際に健康になどなれないのと同じように、「英語ができるようになりたい」という目標を立てただけでは、何かが達成された気分にはなりません。なぜなら「英語ができるようになる」などという日は、永遠に来ないからです。これを目標にしていては、どんなに頑張っても「英語ができるようにならなかった」と過度に一般化して、落ち込むだけです。

勉強においても、目標の立て方がうまい人は、成績も上がりやすい傾向にあります。いつも漠然とした目標しか立てていない人は、成果がわからず挫折しやすいのです。

「英語ができるようになりたい」なら、まずは英単語を覚えるしかありません。英単語を覚えるためには、一定期間、毎日継続するしかありません。約2000語ほどの基本単語が頭に入るまで続けるしかないのです。1日30語やれば、2ヶ月半ほどで終わる計算です。そうすると「正しい目標」は「英単語を1日30語覚え切る。これを2ヶ月半続ける」となります。始めた日から数えて2ヶ月半後の正確な日付を設定し、一週間ごとに達成されるであろう数字も書いておきます。

1日毎に30語を「覚え切った」ということを確認します。時間が経てば忘れてしまうのは当然ですが、その日の最後にチェックして「すべて意味がわかるぞ」という瞬間は必要です。これを続けることができれば、「目標達成」です。「英語ができるようになりたい」に近づいています。

どんな目標を立てているかによって、達成感も違います。日々、達成感を得られないことに対して、長い期間に渡って継続することは困難です。

今日はここまでやったぞ→よしっ!

1週間継続したぞ→よしよし!いいぞっ!

これがなければ続きません。

「目標の立て方」がその人の行動を大きく左右することになります。

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