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「やったふり」をしていると「やったつもり」になる。

こんにちは。MSA齋藤です。今回もお読みいただきありがとうございます。いよいよ6月に入ります。大学受験生にとっては、4月から本格的な勉強をスタートし、2ヶ月ほど経過したことになります。月が変わるので「五月病」とは言えませんが、ちょうどこの時期、人によってはなんとなく疲れを感じたり、最初の頃のようなやる気が出てこないと感じます。

これはあくまでも、基本的には健康だが、ちょっとやる気が出ないな〜という程度の受験生のことを想定しています。たとえば、十分に睡眠が取れなかったり、食欲がなかったりという場合は、保護者の方やよく知っている医師に早めに相談しましょう。

4月から受験勉強に本腰を入れた。
でも「成果がまったく感じられない」
自他共に認める努力はしている。
でも、できるようになった気がしない....。

この時期に模擬試験や実力テストを受けて、ひどい点数を取ってしまうケースもよくあります。どんどん落ち込んでしまいます。

まず第一に、何事も、取りかかってすぐの時期は「時間や労力を費やした分と同じだけ結果が返ってくることはないこと」を確認しましょう。

「努力した分だけ必ず(しかもすぐに)結果が得られる」わけではないのです。

初期の段階(受験勉強を初めてから3ヶ月程度まで)
時間と労力 → 大きい
結果 → 極めて小さいか、ほぼ感じられない
最終段階(受験直前の仕上げの時期)
時間と労力 → 小さい
結果 → 極めて大きい!

つまり、初期の段階は「やってもやってもなにも変わらない」のです。逆に、やればやるだけ「自分がいかにできないか」を痛感させられるとも言えます。でも、これは当然のことで、避けられません。

こんな時に、「成果が感じられない」=「やり方が間違っていた」と結論づけてはいけません。悪いのはやり方ではありません。「仕込み」にはどうしても時間がかかるのです。

「自分の実力はこんなもんかな?」と思ってしまう頃でもあります。
でもちょっと待ってください。
勉強はやった分だけ、正直に結果にあらわれるものです。
ただし、いつそれが出始めるのかはわからないのです。

返却された模試などの結果を見て「あんなにやったのに…」とか、
過去と比べて「やっぱり今回もダメだぁ...」などという思いに駆られることがあるかもしれません。
ちゃんとやっているのであれば、まだ成績として手にする段階には達していないということです。今よい成績を手にしている人は、もっと前にもっともっとやっていただけです。やった分しか返ってこないのが勉強ですから。

「人間はやったふりをしていると、やったつもりになる」という言葉があるそうです。

「あんなにやったのに…」で言っている「やった」というレベル。
自分だけの基準になっていないか、素直に検証しましょう。

授業や予習復習のサイクルに慣れてくると、自分で自分に課すレベルにも慣れが出てしまうものです。知らぬ間に「やったつもり」の「勉強ごっこ」になってしまっていないでしょうか?

授業に休まずに出席しているだけでも、十分に「やった」という気がします。予習の時、一生懸命に英単語の意味を調べれば、これも「やった」と感じるはずです。単語帳をつくったりすれば、充実した勉強をしたと思えるでしょう。

しかし、英単語をどれだけ調べても「覚える」時間を取っていなければ単なる「作業」です。単語帳をつくることは目的ではありませんね。どれだけ中身のある勉強時間を確保しているかを振り返ってみてください。

自分の基準で独りよがりにならないように、「勉強ごっこ」にならないように、細心の注意が必要です。

勉強は基本的には「同じことの繰り返し」です。

四角いスイミングプールを行ったり来たりしているだけなのです。
何の派手さもありません。一往復したからと言って、なにかが目に見えて変わることもありません。まして、手に取るように成果が上がるなんてことないのです。

やっているのに成果を手にできないと、今までやって来たことに「飽き」が出ます。バカバカしくなることさえあります。
この気持ちがどんどん出てくると、
「やり方」のせいにして、SNSで評判の新しい問題集に手を出してみたり、今まで受講していた授業を欠席しだすといったことが出てきます。

試行錯誤して、改善することは大切です。
しかし、楽な方法があるわけではないのです。
「ここまでやっていない先輩も合格した」とか、
「過去問にはそこまで出題されていない」とか。
これを言い出すと、危険信号の点滅です。

スタート時に心に決めた「言われたことはすべてやるぞ!」という姿勢を維持できるか、試されています。

ここが山場です。乗り切ろう!

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