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ホロコーストを疑っている人のために

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かつてナチスドイツが行ったホロコーストを「なかった」という人たちがいます。それらの主張の代表的なものを、ある海外サイトを参考に論破する試みです。
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2021年5月の記事一覧

ホロコースト否認論 トレブリンカでは蒸気で殺された?(6):「蒸気」の簡単な説明。

以前にシリーズ化して、マガジンにもまとめてあるのですが、 これが、日本語情報のほとんどない部分の話なので、上のマガジンの記事は非常にわかりにくいものとなっていて、ちょっと不満でした。概要的にでも分かりやすい記事はないかと思っていたら、灯台下暗しというほどではないですけど、結構見ているリップシュタットのサイトに記事が出ているのを発見。今回はそれを訳します。 この話は、ほんとにネット否定派が大好きな話でもありまして、「一度手に入れた否定論は否定派は決して手放さない」法則ですの

たまたま見つけたホロコースト否定論への反論記事を翻訳してみた。

タイトルのまんまですが、ネットの海を漂っていると、ホロコースト関連のウェブサイトの数は実感として、 普通にホロコーストを扱っている(メチャクチャ多い)>>>ホロコースト否定論(少ないけどそこそこヒットする)>>>>>ホロコースト否定論を反論している(かなり少ない) のような感じになります。日本なんかだと、私以外にホロコースト否定論に積極的に反論している人はいないんじゃないかと思うくらいですが、海外は少ないとは言え、それなりには存在します。なので、普段知ってるアンチ否定論サ

ホロコースト否定と地球平面説人の接近と、有能なリビジョニストの離脱

ホロコースト否定派って、より一般的な呼び方はリビジョニスト・修正主義者でしょうけれど、どれくらいいるんでしょうね。一般人についてホロコーストを信じない人の割合の調査として知っているのは、以下のニュース記事です。 抜粋しますと、 誇張されていると答えた人を加えると約13%に達します。これをイギリス人人口に掛けると、大体866万人くらいになります。これが多いのかどうなのかは判断できませんが、あのデヴィッド・アーヴィングはイギリス人だし、イギリスにも修正主義者は普通に存在すると

アウシュヴィッツのガス処刑を否定した人は当時の関係者にいるのか?

記事の更新が滞ったり、シリーズを続けなかったり、唐突に前に書いた同趣旨の記事をあげたりと、めちゃくちゃなことになっておりますが、個人で自由にやってることなので、何卒ご了承を。 どうも私はかなりの気分屋でもあり、気ままにやっているだけで、一貫性がないのが問題ですね💦 さて今回は、タイトル通りですが、短い記事をHCブログサイトから翻訳します。HCサイトにある記事には結構多数の短い記事が上がっていて、翻訳紹介するまでもないだろうと思って、放置しているものがかなりあります。でも、

ルドルフ・ヘスの自白強要説の原典、『死の軍団』再び。/Rupert Butler, Legions of Death

ショック……。 以前にタイトルにある『死の軍団』について、かなり長い記事を、翻訳ではなく、自分で結構時間を掛けて書いたのですが、ふと立ち寄ったマクドナルドでスマホを弄っていたら、その記事に軽い修正点を見つけ、スマホから編集し保存したら……その記事の半分がごっそり消えてしまいました。結構ショックです。あの記事は、今述べたように自分で書いたものであり、他の記事のように翻訳しなおせば再現できるというものではないからです。仕方ないので、noteサポートに不具合報告をし、当該記事は非

ダッハウ収容所におけるガス室使用の証言

えっと、使用しているパソコンのキーボードが破損してしまいまして、記事の更新が滞っています。MacBookPro の2019年モデルなのですが、どうやらキーが壊れやすいという欠点があるようです。「N」のキーなのですが、それ以前に左右のカーソルキーが壊れてました。多分「N」は「ん」を打つ時に私は二回打つ癖があり、使用頻度が高くなるのだと思われます。みなさん、「ん」は「N」一回でいいので、二回打つのは極力やめましょう^^; で、現在は、外付けキーボードを使用しているのですが、これ

アウシュヴィッツ以外の絶滅収容所を知る(6):ベウジェツ絶滅収容所の大量埋葬地の発掘調査

えー、普段は、この「アウシュヴィッツ以外の絶滅収容所を知る」シリーズではまず最初に英語版Wikipediaなどから収容所の説明を入れて、その後にちょこちょこっと関連記事を紹介していくパターンなのですが、実は以前からちょっと気になってたことがありまして、それは何かというと、ベウジェツの発掘調査の件です。 多分ですけど、おそらく近年で唯一、絶滅収容所で大量埋葬地の大規模な発掘調査を行なったのがベウジェツなのです(2024年某日追記:唯一ではありません。報告がネットで読めるのがベ

バビ・ヤール渓谷の虐殺に関する追加資料(2)

前にも述べたと思いますが、バビ・ヤール渓谷の33,771人のユダヤ人についての虐殺(1941年9月29日、30日)に関連した写真は、基本的にはっきりしているものとしてはドイツ軍第六軍宣伝中隊637部隊のヨハネス・へーレの写真があります。その一部については前回の追加資料記事で紹介されています。しかし、例えば「Babi Yar」なんかでググったりすると、それ以外の写真が表示される事がしばしばあります。例えばこちらの記事中にあるリエパヤの写真がよく混同されているようです。 しかし