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『プロダクトマネジメント大全 上 2.0』リリースしました

『プロダクトマネジメント大全 上 2.0』をリリースしました。
2022年6月中は2.0リリース記念で50%OFFの980円でお買い求めいただけます。

一言で、プロダクト開発の難しさをどんどん簡単にして、プロダクトマネジメントチームの打ち手を何倍にも増やすことを目指した本です。

『プロダクトマネジメント大全』とは

プロダクトマネジメントの悩みを解決する本です。たとえば、プロダクト開発の過程で、現場から経営にかけて、次の悩みをよくききます。

プロダクトマネジメントの3つの悩み

構想のテーマ
・これまでの企業の勝ちパターン、セオリーをどのように活用すればいいのか
・これからどのようなヴィジョンや事業構想を打ち立てればいいのか

具体的なテーマ
・競合や顧客にどのようにアプローチすればいいのだろうか
・社内のエンジニア、デザイナーといったものづくり部門や、営業や企画部門といったビジネス部門をどのようにまとめ上げればいいのか
・何を作れば顧客は「これが欲しかったんです!」、そう言って喜んで支払ってくれるのか

状況流動的なテーマ
・突然の出来事への対応

たとえば、マイナスの出来事では競合企業が、自社プロダクトの強みを打ち消す新商品を発売してしまった。攻めた広告が炎上してしまった。いつ起こるか分からないけれども自社に大きな影響を与えることはさまざまです。

またとないチャンスもあります。TVの取材依頼というチャンスをどのように活かすか、コラボレーションの機会があったときに受け入れるか断るか、あるいは有利な機会をいかにして自分達の手で作っていくのかというチャンスです。

このように多種多様かつ大きな影響を伴う判断を、プロダクト開発の過程で、連続して行っていく必要があります。

プロダクトマネジメントの宿命

ところが、プロダクトマネジメントには宿命があります。

常にあれこれ足りません。時間はありませんし、使える予算はほんのわずかです。メンバーはもう現在の仕事量でアップアップしています。他部門からの協力も片手間に手伝ってもらえるくらいです。むしろ「なんで足を引っぱってくるんだ」と思うこともあるかもしれません。

「ごり押しでは絶対に何とかできない、けれども祈っていても勝手にどうにかなるわけではない。どうにかしなければならない」これが多くのマネジメントの状況下だと思います。ヒトモノカネ時間は常に限られるにもかかわらず、なんとかして成し遂げなければならないというプレッシャーは強くかかっています。


プロダクトマネジメント大全のテーマ

プロダクト開発は投入される労力や費やされるモチベーションが非常に大きいのですが、知っていれば避けられる失敗がまだまだ多い分野と思います。

未経験者にとってはハードルが高く、失敗してしまったら、せっかく経験を積んだにも関わらず再チャレンジできなかったり、成功体験のある人にしかチャンスが与えられなかったりします。

本書は、このような状況下で大ヒットするプロダクトを生み出そうと悪戦苦闘しているプロダクトオーナーやプロダクトマネジメントチームのための本です。

プロダクトをヒットさせる活動の障害となる現代企業が抱える未解決問題と解決、そしてヒットに不可欠なテーマを解像度高くひとつずつ検討していきます。

繰り返しになりますが、プロダクト開発の難しさをどんどん簡単にして、プロダクトマネジメントチームの打ち手を何倍にも増やす本を目指しています。


プロダクトマネジメント大全2.0リニューアル

2.0への変化

1.リニューアルの経緯
2.ボリュームアップ 14万字から25万字へ
3.構成を見直して、初学者が使いやすいように
4.限られた時間で使えるように時間で段階分け
5.もちろんアップデートは無料

1.リニューアルの経緯

プロダクトマネジメント大全1.0は、創業経験や事業開発3年以上の経験を持つ方に、「いままで勘と経験でやってきたことは、まさにこれだった!」という体験を得られる水準を狙っていました。

実際には、事業経験のある方でも、本だけではぴんとこないことが大半でした。しかし、3ヶ月ほど週一のペースで伴走して、「事業の展開、プロダクトの開発ってこういうことだったんですね! 初めて実感しました!」という、思った以上の効果もありました。

アウトカムは検証できたのですが、より短期間、より本だけで実現がよりできるようにしなければならないと考え、今回は対象者を大幅に広げ、掲載内容に段階を設けて、内容も見直しました。

2.ボリュームアップ 14万字から25万字へ 416ページ

採用募集を見ていると、事業経験が浅い20代の方もプロダクトマネージャーに登用される機会が増えているようです。

そういった方がしっかりとした知識の土台の元で活躍できるように、そもそもプロダクトとは何か、マネジメントとはそもそも何なのか、プロダクトマネジメントの状況はどのようになっているのかといった、基礎の手前の解説を大幅に増やしました。

3.構成を見直して、初学者が使いやすいように

プロダクトマネジメント大全1.0では、本の最初から難しいテーマを扱っていました。事業経験が豊かな方でも対応に手こずる、限定合理性の状況下での多属性効用分析や、変数の相互作用、組織開発における負の創発といったテーマです。

プロダクトマネジメント大全2.0では入門、全体像、上級編という順序に構成を大幅に変更し、初学者でも学びやすいようにしました。

4.限られた時間で使えるように時間で段階分け

事業開発に従事する方は忙しいです。時間がとにかくありません。そのためプロダクトのテーマについて、学習時間で段階を設けました。

様々なテーマについて、
・10分で話しについて行ける
・100分で試せる
という分け方です。

つまり「すぐ使えて、すぐに儲かる」を実現するように見直しました。

5.もちろんアップデートは無料

もちろん1.0を購入していただいた方はアップデート無料です。
また2.0リリース記念で6月中は50%OFFの980円です。

2.1以降も無料アップデートを予定していますので、この機会にぜひご購入していただき、プロダクト開発に役立ててもらえたらと思います!


Zennにて13万字分 200ページ分を無料公開中

さらに、Zennにて半分に相当する200ページを6月中、無料公開しています。ぜひ見てみてください。

すこし時間が経ちましたら、内容は少し減らしつつも、お試し版として無料公開を継続する予定です。


今後の予定

『プロダクトマネジメント大全 中巻 組織開発』をリリース予定です。その後上巻の2.1か3.0をリリースする予定です。

また、kyon_mm に声を掛けていただき、「いきいきとしたマーケット」に向けたプロダクトマネジメントのモデル化も進めていきます。

現在は、何社かの事業会社さんと新規プロダクト開発の伴走をしたり、プロダクトマネジメントの教育カリキュラムを制作しています。事例やプログラムが公開できるようになったら随時お知らせしたいと思います。

お役に立ちそうなことがありましたら、プロダクトマネジメントコーチとして仕事を承りますので気軽にお声がけください。


プロダクトマネジメント大全の制作ツールと参考文献

どのように作っているのかのご質問をいただくことがあるので、簡単に制作ツールを紹介します。

原稿執筆:scrapbox
組版:Adobe InDesign
装幀:Photoshop

執筆に当たって参考にした文献は以下の通りです。

問題解決

『問題解決のアート』ラッセル・リンカーン・アコフ, 建帛社, 1983
『ライト、ついてますか』ドナルド・ゴース, G.M.ワインバーグ, 共立出版, 1987
『知識創造企業』野中 郁次郎, 竹内 弘高, 東洋経済新報社, 1996
『ザ・ゴール2』 エリヤフ・ゴールドラット, ダイヤモンド社, 2002
『暗黙知の次元』 マイケル・ポランニー, 筑摩書房, 2003
『技術の創造と設計』畑村洋太郎, 岩波書店, 2006
『禅とオートバイ修理技術』ロバート・ パーシグ, 早川書房, 2008
『ザ・チョイス』 エリヤフ・ゴールドラット, ダイヤモンド社, 2008
『パラダイムの魔力』ジョエル・バーカー, 日経BP, 2014
『教養としての認知科学』 鈴木宏昭, 東京大学出版会, 2016
『情報と秩序』セザー・ ヒダルゴ, 早川書房, 2017
『国富論』アダム・スミス, 山形浩生, 2020
『テクノロジーの世界経済史』カール・B・フレイ, 日経BP, 2020
『ポール・ローマーと経済成長の謎』デヴィッド・ウォルシュ, 日経BP, 2020

商品開発

『競争の戦略』マイケル・ポーター, ダイヤモンド社, 1995
『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』エイドリアン・J・スライウォツキー, ダイヤモンド社, 2002
『シンプリシティ・マーケティング』スティーブン・M. クリストル, ピーター シーレイ, ダイヤモンド社, 2002
『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』 神田昌典, ダイヤモンド社, 2002
『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント』フィリップ・コトラー, ケビン・レーン ケラー, 丸善出版, 2014
『キャズム』 ジェフリー・ムーア, 翔泳社, 2014
『マーケティング戦略』和田充夫, 恩藏直人, 有斐閣, 2016
『カスタマーサクセス』ニック・メータ, ダン・スタインマン, リンカーン・マーフィー, 英治出版, 2018
『Who Gets What and Why マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学』アルビン・ロス, 日本経済新聞出版, 2018
『コトラーのB2Bブランド・マネジメント』フィリップ・コトラー, ヴァルデマール・ファルチ, 白桃書房, 2020
『マーケティング』井上淳子, 石田大典, 放送大学教育振興会, 2021
『企業戦略論 基本編 戦略経営と競争優位』ジェイ・バーニー, ウィリアム・ヘスタリー, ダイヤモンド社, 2021
『コトラーのマーケティング入門』フィリップ・コトラー、ゲイリー・アームストロング、マーク・オプレニック, 丸善出版, 2022

組織開発

『監獄の誕生 監視と処罰』ミシェル・フーコー, 新潮社, 1977
『トヨタ生産方式 脱規模の経営をめざして』 大野耐一, ダイヤモンド社, 1978
『組織の経済学』ポール・ミルグロム、ジョン・ロバーツ, NTT出版, 1997
『信頼の構造』山岸俊男, 東京大学出版会, 1998
『管理される心 感情が商品になるとき』A.R. ホックシールド, 世界思想社, 2000
『マネジメントの世紀』スチュアート・クレイナー, 東洋経済新報社, 2000
『キャプランとノートンの戦略バランスト・スコアカード』ロバート・キャプラン、デビッド・ノートン, 東洋経済新報社, 2001
『真理とディスクール パレーシア講義』ミシェル・フーコー,筑摩書房, 2002
『ヴィゴーツキー心理学完全読本』中村和夫, 新読書社, 2004
『ヴィゴツキー入門』柴田義松, 子どもの未来社, 2006
『現代の経営』ピーター・ドラッカー, ダイヤモンド社, 2006
『マネジメント』ピーター・ドラッカー, 日経BP, 2008
『経営行動』ハーバート・サイモン, ダイヤモンド社, 2009
『新訳 科学的管理法』フレデリック・テイラー, ダイヤモンド社, 2009
『昇進者の心得』リンダ・ヒル, ダイヤモンド社, 2009
『マネジャーの実像』ヘンリー・ミンツバーグ, 日経BP, 2011
『服従の心理』スタンレー ミルグラム, 河出書房新社, 2012
『戦略サファリ』ヘンリー・ミンツバーグ、ブルース・アルストランド、ジョセフ・ランペル, 東洋経済新報社, 2012
『オーガニゼーションズ』ハーバート・サイモン、ジェームズ・マーチ, ダイヤモンド社, 2014
『ピクサー流 創造するちから』エイミー・ワラス, エド・キャットムル, 石原薫, ダイヤモンド社, 2014
『異文化理解力』 エリン・メイヤー, 田岡恵, 樋口武志, 英治出版, 2015
『組織の罠』クリス・アージリス, 文眞堂, 2016
『学習科学ハンドブック 第二版 第2巻:効果的な学びを促進する実践/共に学ぶ』R.K.ソーヤー, R. Keith Sawyer, 北大路書房, 2016
『学習科学ハンドブック 第二版 第1巻:基礎/方法論』R.K.ソーヤー, R. Keith Sawyer, 北大路書房, 2018
『Learn_Better』アーリック・ボーザー, 英治出版, 2018
『知っているつもり 無知の科学』 スティーブン・スローマン, フィリップ・ファーンバック, 早川書房, 2018
『1兆ドルコーチ』エリック・シュミット, ジョナサン・ローゼンバーグ, アラン・イーグル, ダイヤモンド社, 2019
『世界標準の経営理論』入山章栄, ダイヤモンド, 2019
『ブルシット・ジョブ』 デヴィッド・グレーバー, 岩波書店, 2020
『企業・市場・法』ロナルド・コース, 筑摩書房, 2020

製品開発

『プロダクト・マネジャー 開発から販売までの新しい布陣』ゴードン・エバンス, 日本能率協会, 1966
『トヨタ自動車開発主査制度』 塩沢茂 , 講談社, 1987
『プロダクトマネジメント 新製品開発のための戦略的マーケティング』グレン・アーバン、ニキルシュ・ドラキア、ジョン・ハウザー, プレジデント社, 1989
『主査 中村健也』 和田明広, トヨタ自動車株式会社技術管理部, 1999
『プロダクトマネジャーの教科書』リンダ・ゴーチェル, 翔泳社, 2006
『トヨタ製品開発システム』ジェームズ・モーガン, ジェフリー・ライカー, 日経BP, 2007
『製品開発力』藤本隆宏, キム・クラーク, ダイヤモンド社, 2009
『リーン・スタートアップ』 エリック・リース, 日経BP, 2012
『トヨタの製品開発』安達瑛二, 白桃書房, 2014
『P&Gウェイ』デーヴィス・ダイアー、ロウェナ・オレガリオ、フレデリック・ダルゼル, 東洋経済新報社, 2013
『世界で闘うプロダクトマネジャーになるための本』Gayle Laakmann McDowell、Jackie Bavaro, マイナビ, 2014
『ゼロ・トゥ・ワン』ピーター・ティール, ブレイク・マスターズ, NHK出版, 2014
『リーン製品開発方式』アレン・ウォード, デュワード・ソベック, 日刊工業新聞社, 2014
『初代クラウン開発物語』桂木洋二, グランプリ出版, 2015
『スバル360開発物語』桂木洋二, グランプリ出版, 2015
『アントレプレナーの教科書』スティーブン・ブランク, 翔泳社, 2016
『PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』ローレンス・レビー, 文響社, 2019
『プロダクトマネジメント』Melissa Perri, オライリージャパン, 2020
『凄い製品開発』 ジェームズ・モーガン, ジェフリー・ライカー, 日経BP, 2020
『トヨタ チーフエンジニアの仕事』北川尚人, 講談社, 2020


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