SEという職種について

まえおき

私は現在、SE(システムエンジニア)と呼ばれる仕事をしています。
家族や友人から「SEってどんなことをしてるの?」とよく聞かれるので私が認識しているかぎりで整理しようかと思います。

基本的な仕事内容

SEの仕事の目的は、IT技術を用いてお客様の課題を解決することです。
多くのお客様は自身の業務内容には精通していますが、社内のシステムやIT技術はよくわからない状態です。
そのため、SEはお客様のかわりに社内システムの構築やお客様の業務を効率的に行えるようにシステム構築をします。
つまり、お客様自身がシステム構築できるのであればSEの存在価値はないということになります。
# とはいっても、お客様自身の業務に集中するためにもシステム構築を専門とするSEに依頼するのは自然な流れ科と思います。

上流と下流

SEの求人などを見ると、「プロジェクトの上流部分を担当してきただきます!」などと謳っているがよくあります。
ここで言ってる上流下流とは何でしょうか?

システム構築の手法で古くからウォーターフォールモデルというのがあります。名前の通り、水の流れのように逆戻りすることなくプロジェクトを進めていく手法のことを指します。
すなわち、SEが使う上流下流とは、プロジェクトの最初の方の行程なのか、後ろのほうの行程なのかを意味します。

なぜ上流が良いとされるのか?

上流行程の作業は、お客様から課題や要望をヒアリングし、実現したいことを明確にすることです。
ここで抜け漏れなく要望をヒアリングできれば、後続行程の作業はスムーズに進みます。
# まぁ、誰しもが人間なので抜け漏れなくということはほぼあり得ないのですが。

下流行程を担当する人は、お客様と直接会話することなく、上流行程を担当したSEの指示に従いシステム構築していくことになります。
ようするに伝言ゲームの後ろの担当になります。
同じ会社内ですべてを担当する場合は、そこまで待遇などに違いがないことが多いですが、大抵は下流行程は2次受け3次受けの会社に丸投げになります。
そうなると、上流行程でミスをしている場合、トラブルになるのは下流行程を担当している会社になります。

このような構図が昔から成り立っているのがSE業界なので、上流行程を担当する会社が人気であり、下流行程を担当する会社は底辺などと呼ばれます。

ITコンサルタントとの違い

SEとITコンサルタントの違いは何でしょうか?
一番大きな違いは、立場の違いです。
SEはあくまでお客様から依頼される側ですが、ITコンサルタントはお客様に寄り添い、SEに仕事を依頼する側です。
また、ITコンサルタントは多額の報酬をもらうため、お客様からのプレッシャーと責任が大きくのしかかる仕事です。
SEも仕事内容としては似たようなことをやりますが、基本的なはお客様の要望を取りまとめて仕様を決定していくため、決裁責任は負わないことが多いです。

さいごに

長くなりましたが、SEはお客様の課題を解決することで価値を生み出します。
そこに上流下流はないと私は思っています。
むしろ、絵に描いた餅にしないためにも、下流行程を大事にし、自身のスキルも磨く必要があると考えています。

SEという仕事は様々な形があり、私が書いたことが必ずしも当てはまらないこともあります。
一つの参考になれば幸いです。