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最近読んだ絵本感想『としょかんライオン』『星のふる夜に When Stardust Falls…』

ちょこちょこ絵本を読んでいるので、簡単に感想を残しておきたいと思います。


作:ミシェル・ヌードセン 絵:ケビン・ホークス 訳:福本友美子『としょかんライオン』岩崎書店, 2006

図書館とは誰もが分け隔てなく利用できる施設。それはライオンでも大丈夫なの?おはなしを聞くのが大好きなライオンと、図書館に集う人達との暖かい交流を描いた絵本です。

温かみのある絵のタッチで描かれる、最初は驚きながらも次第にライオンに馴染んでいく図書館利用者の姿、もちろんマクビーさんにメリウェザーさんの様々な表情もすべてが優しい世界を構築しています。

表情豊かなライオンの姿を通して、「きまり」とは何なのかについて改めて考えさせられる本書も、お気に入りの絵本です。
比較的ページ数、文章量も多い絵本なので、久しぶりに文章を集中して読みたい人にもオススメです。


千住 博『星のふる夜に When Stardust Falls…』冨山房, 1994

流れ星を追いかけた子鹿が体験する一夜の冒険を描いた絵本です。
最初のページにあらすじが書いてあるのみで、ストーリーは全て絵だけで語られています。
見開きの左ページに今どこに子鹿がいるのかと歩いた軌跡を描いた地図、右ページに風景と鹿が描かれる構成です。

夜の景色の川面に映る星の美しさや、シルエットのみで活き活きと表現される鹿の様子が美しく、子鹿の冒険をゆっくりと味わいながらページをめくっていけました。
時間の経過とともに陽が昇ってきて、朝焼けの明るさと親の元へ戻って来られた子鹿の安心感が表現されているのも良かったです。
偶然知ることが出来た絵本でしたが、お気に入りの一冊になりました。


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