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怪盗紳士アルセーヌ・ルパン 第1シリーズ第2話「特捜班ヴィクトール」(1971)紹介と感想

原作:モーリス・ルブラン『特捜班ビクトール Victor, de la brigade mondaine』(1934)
脚色:クロード・ブリュレ
時間:55分


あらすじ

銀行強盗の現場に現れたゲルシャール警視は、ルパンが戻って来たことを知る。
表向きはゲルシャールが事件の担当になるが、裏ではヴィクトールが秘密裏に捜査に当たることになった。
ヴィクトールは、英国人の大泥棒になりすまし、ルパン一味と思わしきロシアの伯爵夫人ナターシャへと近づく。
ナターシャの前で盗みを成功させ信頼を得る事に成功したヴィクトールは、いよいよルパンと対面を果たすことになる。
果たして、警察はルパンを捕らえることができるのか。

視聴記録

開始早々コミカルなBGMと共に銃撃戦から始まる今作は、原作から枝葉のエピソードと登場人物を大幅にカットして、「ルパンを捕まえるために活動するヴィクトール」の骨組み部分だけを使用しています。

原作で使用した終盤の驚きは、映像で再現するのは難しいと考えたのか、ドラマは最初から方向性を変えて、ルパンは今回の事件で何を狙っているのかを追っていく感じになります。

原作にはいなかったゲルシャール警視も良い味を出していますが、ルパンを捕まえたと思ったらヴィクトールに気絶させられ、そもそも逮捕したと思ったルパンは偽物だったしと散々な目にあってしまいました。

原作よりもコンパクトかつ、原作最大の目玉も使えない状態なので、どうしても部の悪いドラマ化だとは思います。
それでも、ヴィクトールの大げさな演技と、ヴィクトールと会うたびにエッフェル塔の上階まで登らされる警視総監など、コメディ的な部分が楽しいドラマ化でした。


キャスト

レギュラー
アルセーヌ・ルパン/ジョルジュ・デクリエール
   グロニャール/イヴォン・ブシャール
   ゲルシャール/ロジェ・カレル

ゲスト
 ナターシャ/マルト・ケラー(S1-2~4)
ブレスサック/ピエール・マシミ
  内務大臣/ジーン・ベルジェ


ドラマ『怪盗紳士アルセーヌ・ルパン Arsène Lupin』概要

2シリーズ 全26話/フランス/1時間ドラマシリーズ

第1シリーズ(1971) 全13話
01.水晶の栓
02.特捜班ヴィクトール
03.ルパン対ホームズ
04.ルパン逮捕される
05.バーネット探偵社
06.緑の目の令嬢
07.断たれた鎖
08.二つの微笑をもつ女
09.カリフの怪獣~ユダヤのランプより
10.或る女
11.カリオストロの七つの環
12.トンピュル城の絵画
13.ハートの7

第2シリーズ(1973~1974) 全13話
01.ホームズの挑戦
02.ルパンのバカンス~「813」より
03.奇巌城~ジェーブル伯爵邸の怪事件
04.奇巌城~エギーユの秘密
05.黒い帽子の怪人
06.赤い絹のスカーフ
07.謎の家
08.八点鐘
09.羽飾り帽子の貴婦人
10.ロッテンブルクの踊り子
11.怪しげなフィルム
12.ダブル・ゲーム
13.アンベール夫人の金庫


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