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大川橋蔵・主演 銭形平次 第142話「三千両の恋」(1969)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:飛鳥ひろし
監督:長谷川安人


あらすじ

踊りの師匠・水本賀奈女を殺して部屋から何かを探す男。そこにお弓ちゃんが現れ死体を発見する。
男は急いで隠れるが、お弓ちゃんは一瞬姿を見ることができた。
この一連の流れを男の仲間が外から眺めていた。
その後、犯人グループと思われる一味に襲われるお弓だったが、そこに助けに入ったのは専次という植木屋の若者だった。
急速に近づいていく二人に落ち着かない八五郎。
果たして殺しと恋の顛末は如何に?


紹介と感想

踊りの師匠の殺人を軸に、お弓ちゃんの恋を描いた物語でした。
死体の第一発見者になったばかりに大変な目に合うお弓ちゃんであり、悲喜交々様々な表情を見せてくれました。

専次も最初はお弓ちゃんを騙すつもりでしたが、次第に心を惹かれていき、そのために悲劇が訪れます。

事件自体は極悪な一味が起こす事件の捜査をシリアスに描きますが、前半の恋愛描写や万七でコミカルのバランスをとっています。

お弓ちゃんが専次と仲良くなるのを面白くない様子で眺める八五郎が、ひょうたんの前で目を離さず見張り続ける様子がかわいらしいです。

万七はついつい先走り過ぎて樋口様に怒られたりしましたが、平次は万七の目の付け所を褒めてくれました。良かったね。

哀しい最後となりましたが、お弓ちゃんが専次を思う真っ直ぐな思いが気持ちよく、最後に平次とお静が八五郎を伴ってひょうたんへ顔を出す様子から、明るい日常への回帰が感じられるラストでした。

「今度のことは、良い意味でも悪い意味でも、お弓ちゃんにとっては夢だったの」
「その通りだ、その夢を覚ましてやるのが、八、お前の役目だ」
「さっぱり分からねぇな」

専次が死んで複雑な心境になっている八五郎と、お静、平次とのやりとり


※2024年8月9日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※

アマプラの東映オンデマンドでも観れます。


キャスト

ゲスト
   
専次/岡崎二朗
   
七助/滝恵一
水本賀奈女/岡田千代
   三吉/田畑猛雄

大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
 銭形平次/大川橋蔵
  八五郎/林家珍平
   お静/八千草薫

   万七/遠藤辰雄
   清吉/池 信一
 樋口一平/永田光男

   お弓/鈴村由美

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