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大川橋蔵・主演 銭形平次 第128話「鏡の中の顔」(1968)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:浅井昭三郎
監督:長谷川安人


あらすじ

祝言間近の太田屋の娘・お千代は部屋の鏡を見ながら、幼い自分を助けてくれた男のことを思い出していた。
結婚前に一度再会したかったとお辰へ話すと、笠のかかった月の晩に手鏡をかざすと思い人や探し人が写るという言い伝えを教えてくれた。
月夜の晩に試してみたお千代の手鏡に、見知らぬ男の顔が浮かぶ。

ある日のひょうたん。お千代お千代と呟きながら飲んでいる男がおり、お千代と友人のお弓は、彼女が祝言間近であることを教えてあげる。
そんな折、為吉が死体を見つけて平次が調べに乗り出した。
果たして、この殺しとお千代の話しに関係はあるのだろうか。


紹介と感想

善なる心の美しさと、その心を利用する心の醜さが描かれていました。
事件は、早い段階から太田屋との絡みがあるのではと見当が付けられます。

前半は、風間十太夫がお千代と結婚できない恨みから起こした事件ではとなりますが、次第に太田屋に現れた恩人のおじさんへ焦点があたっていきます。

そんな恩人のおじさんこと、多々良純の魅力が溢れていました。
メタ的に怪しい人間だと思いながらも、良い感じに悪い人ではなさそうな雰囲気を出してきます。
しかし、そのストーリーが進むと少しずつやさしさの中の怪しさをにじみ出していき、最後には悪人としか言い様のない一面をビシッと出してきます。

本物の恩人の良い人ぶりと想い出の子守唄の感動の後には、人の思い出を利用した悪人へ、史上最高額になるであろう投げ銭が飛んで行きました。

※2024年5月3日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※

アマプラの東映オンデマンドでも観れます。

キャスト

ゲスト
   
伊太八/多々良 純
人足寄場の男/南都雄二
   お千代/井上清子
    お辰/小倉康子

大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)

 銭形平次/大川橋蔵

  八五郎/林家珍平
   お静/八千草薫

   お弓/鈴村由美
   お民/園 佳也子
   為吉/神戸瓢介


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