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読書感想文

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#警察小説

十津川シリーズ長編3『消えたタンカー』(1975)紹介と感想

西村京太郎『消えたタンカー』光文社, 1983 まだ読んだ事の無かった初期の十津川を読んでみました。 西村京太郎はドラマの方がお馴染みで、原作は、十津川シリーズ長編5作程度と中短編数作、名探偵シリーズ全4作、左文字シリーズ数作、『殺しの双曲線』などのノンシリーズ数作程度しか読んでない初心者になります。 あらすじ インド南端から1000キロの沖合で58万キロリットルの原油を運んでいたマンモスタンカーが炎上した。 近くを通っていた船に救助されたのは乗務員32名中、宮本船長

佐々木譲『笑う警官』(2004)紹介と感想

佐々木譲『笑う警官』角川春樹事務所, 2007 前から読みたいと思っていた〈道警シリーズ〉第1作目を、入院中に読むことができました。 以前感想を書いた阿津川さんの本でも紹介されており、読みたい熱が高まっていたので良かったです。 読んでみると期待以上に面白く、シリーズの続編も読みたくなりました。 あらすじ 大通署刑事課盗犯係の佐伯と新宮は、小樽まで出向き盗難自動車の密輸に関係した男を確保してきたが、道警本部にかすめ取られてしまう。 同日、円山にあるアパートの一室で女性の