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約16年も前の話となるが、2005年12月20日。8時間にも及ぶ手術で望む性を手に入れた。SRSの旅の日程は以下の通り。(記憶が曖昧なため詳細な日程に間違いの可能性)

2005年12月19日 成田 → バンコクに渡航 前日説明

2005年12月20日 SRS当日 午前中病院に移動、午後手術開始

2005年12月21日~24日頃 入院

2005年12月25日頃 退院 ルンピニレジデンスでの生活

2005年12月28日頃 抜糸

2005年12月30日 バンコク → 成田に帰国

バンコク渡航当日

大手術を心配した現在の夫も2週間の休みを取り同行。手術後の長旅を少しでも快適にさせてあげたいという理由で人生初となるビジネスクラスでの旅は想像以上に快適だったが、エアのアップグレード代も何とかギリギリ捻出したうえでの渡航だった。

利用したアテンダントは「タイSRSガイドセンター」で、金銭的に余裕がなかったため他のアテンドと何度も比較して決めた。代表の横須賀氏は到着後病院へのアテンドの他に、おいしいレストランに連れて行ってくれたりと、とてもよくしてくれた。

バンコク到着後は当時、PAI (Preecha Aesthetic Institute)があったBNH病院に移動し、夫と一緒に、今回選択した術式(反転法)の説明を術中の写真などを見ながら受けた。術中の症例写真はとてもエグく、説明途中から夫には遠慮してもらった。

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説明当日SRSと同時に施術できる施術として豊胸、顔の整形、喉仏削除などオプションを紹介され、夫はこれ以上健康な体にメスを入れ欲しくないと必死に止めたが、あまり目立たないものの自分では気になっていた喉仏削除を追加することにした。

手術前日は夜12時以降の飲食は禁止。レジデンスチェックイン後は隣の敷地の隣にある業務用スーパー「Makro」に買い物にでたり横須賀氏にレストランに連れて行ってもらうなどして過ごした。

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SRS当日

レジデンスをチェックアウトするため荷物をまとめ、横須賀氏に病院まで連れて行ってもらうと、今回、他にSRSを受ける当事者が2人いると紹介された。一人は東京から、もう一人は名古屋から来た、中性的な50代、40代の当事者。SRS前の緊張で互いに話すことできなかった。

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入院の手続きや支払いは夫と横須賀氏がすべて対応してくれて、私は個室に移動し、剃毛、浣腸、麻酔の入った点滴をした。点滴をしてほどなく意識がなくなり、次に気が付いたのは手術室から担架で運ばれている時だった。

麻酔によって朦朧としていたが、今までに感じたことのないくらいの寒気に襲われ、何が起きているのか全く理解できず、混乱していた。

「大奈!大奈!大丈夫かい?よく頑張ったね!何か食べたいものあるかい?」と私を呼ぶ声。目を開けると見慣れた優しい顔があった。

「寒い・・・プリン・・・寒い・・・」と必死に答えたが、すぐに眠りに落ちてしまった。



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