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【カヌーポロ】車いすスポーツと比較してみる

つい先日、パラリンピックが終わりました。「車いすバスケ」「車いすラグビー」といった乗り物系スポーツを観ているとカヌーポロと共通している部分もあって面白いな、と思います。車いすラグビーと車いすバスケではルールが違い一括りにするのが難しいので、今回は車いすバスケとカヌーポロを比較して気付いたことをまとめてみます。

【共通点】選手が飛べない

まず気付いた共通点を挙げるとするならば、カヌーも車いすもジャンプができません。※車いすバスケは片輪をあげて高さを出す「ティルティング」というスキルがあるそうです。ただ、お尻が車いすから離れてはいけないといルールもあるのでやはり動きには制限が多いと言えます。

カヌーポロもパドルでボールを扱う事で、手の長さ以上のリーチを得ることができますが、あくまで手の補助器具という位置づけではないでしょうか。手と同じようにパドルでボール捌きができるレベルだとしたら、それはもはや達人の域です。

【比較】操作性

次に動きやすさ、操作性を比較してみましょう。車いすもカヌーも、乗り物操作とボールを手で行わなければいけません。タイヤと船では初動にかかる力がまるで違い、車椅子の方が初速は速いです。また、車いすの方がカヌーに比べ、直前の運動による慣性で推進力があるため、ボールを扱いながら進むことができます。「片手でちょっと方向を変える」「180°急旋回する」ような動きも多く見られ、比較的小回りが利くと言えます。一方カヌーポロの場合は、パドリングは両手が基本、ボールを持ちながら推進力を維持するのはなかなか難しいです。180°ターンしようとするならば大掛かりな動作が必要で、ボールを持ちながら動作するなんてことはできません。カヌーポロの方が操作性は悪く、動作の自由度は低いと言えるんじゃないでしょうか。

【比較】接触プレイ

車いすスポーツを観戦しているとガシガシぶつかる接触プレイが多く、吹っ飛んだり、倒れたりととてもエキサイティングで魅力的なスポーツだと思いました。

車いすバスケの場合は、原則として相手選手が方向転換する時間や距離を保った正当なポジションで守る必要があるそうです。一方で、ボールに関係ない離れた場所での走路妨害のようなプレイは多く見られました。これはゴール前だけでなく、かなり広範囲のディフェンスでやっていたように思います。

カヌーポロとは全く逆だと思いました。

カヌーポロは、ボールを持っていない選手への走路妨害は基本的にオブストラクションという反則が取られます。※6m以内のゾーンディフェンスを行っている際はジョッスル(押し合い)と解釈され、反則にはなりません。

逆にボールを持っている選手に対してコンタクトがOKな上に、ハンドタックルという行為も認められています。これは、手で肩などを押すことで相手のバランスを崩したり水に落としたりする技です。つまり、ボールを持っていない選手への接触には厳しく、ボールを所持している選手へのプレッシャーはかなり認められているという事です。

これはとても面白い違いですね。

【まとめ】

今回は、車いすバスケとカヌーポロの比較を行いました。テレビ観戦したのとネットでルールを調べた程度なので細かいところは違うことがあるかもしれません。ただ、乗り物スポーツは動きの制限がある中で如何に動くか戦術を考えたり、また制限があるからこそそれを利用したプレイなど、他のスポーツに見られない特徴があります。そんな事を意識しながら観てみると面白いし、もしかしたら自分がやっているスポーツのヒントになることがあるかもしれません。

メジャースポーツも楽しいけれど、たまにはマイナースポーツも観戦して欲しいな、と思う筆者でした。


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