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私の内側にある美術

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個人的な解釈を通じて、美術を私の内側に取り込む
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2024年9月の記事一覧

私の内側にある美術 No.11 デイヴィッド・ホックニー

デイヴィッド・ホックニー(1937年‐) イングランド北部出身の画家。60年に渡って、独自の視覚で世界を見つめ、その捉えた風景をあらゆる表現方法を通じて描写している。特にプールをモチーフとした光の描写が代表的である。また、1960年代にはポップアート運動に参加。現在は、フランスノルマンディーに移住し、iPadなどの最新のテクノロジーを用いながら、なお精力的な芸術活動に取り組んでいる。 私は、ホックニーの絵画よりかは、むしろ1980年代に発表されたフォトコラージュの一連の作品

私の内側にある美術 No.10 フィンセント・ファン・ゴッホ

フィンセント・ファン・ゴッホ(1853年‐1890年) オランダ生まれのポスト印象派の画家。ひまわりの絵で広く知られる。短命な人生の中でも、彼が特に画家として活躍したのは、27歳から37歳までのわずか10年である。画家になるまでは、画商の店員や書店の店員、伝道師など、職を転々としていた過去がある。1886年以降、パリに拠点を移し、自画像の制作に積極的に取り組んだ。その後、精神病に侵され、37歳の若さで自ら命を絶つ。 大混雑のオルセー美術館で見た「自画像」。 ゴッホ作品の中で

私の内側にある美術 No.9 ポール・ゴーギャン

ポール・ゴーギャン(1848年‐1903年) フランスの画家。ポスト印象派。本格的に絵画の道へと進むまでの約20年間は、水夫や株式仲介人として生計を立てつつ、日曜画家として絵を描き続けていた。自らを野蛮人とみなし、安定した道を捨てた1883年以後は、やはり生活の困窮に苦しみながらも、各地を転々としながら、印象派を超える新しい絵画方法の確立のために、芸術世界へと投身した。エミール・ベルナールとの交流において、自らの画法「サンテティスム」を見出した。その後、タヒチに移動し、未開の