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ついでに気軽に始めてみる


私たちはしばしば、新しい何かを始める際に、全ての事柄を一旦クリアにしてから、文字通りのゼロから始めることを理想とします。

しかし、このような完璧な状態からスタートすることは、実際には非常に難しい、または不可能に近い場合が多いです。

現代思想の一角をなす「脱構築」は、こうした始点や終点の絶対性に疑問を投げかけます。では、どうすれば良いのでしょうか?

「とりあえず始めてみる」—このシンプルなアプローチが、私たちにとって最適な解答かもしれません。

何か大きなことを成し遂げようとする際、その全てを計画し、準備することに多大な時間を費やし、結局は始めることさえできない…そんな経験は誰にでもあるでしょう。

しかし、脱構築的思考に従えば、完璧な状態での開始を待つのではなく、手が空いた時や、他の仕事のふとした合間に、さりげなく始めることが、実はとても合理的なのです。

このアプローチは、私たちが常に完璧を求めがちな生活において、一息つく余地を作り出します。

始めることのハードルを下げ、自然と流れに身を任せることで、予期せぬ創造性や可能性が生まれることもあります。また、何かを始めることのプレッシャーから解放され、心理的な負担も軽減されます。

脱構築的な思考は、始めることの本質を再考させ、私たちに柔軟性と創造性をもたらします。何か新しいことを始めたいときは、完璧な準備やタイミングを待つのではなく、「とりあえず」の精神で軽く一歩を踏み出してみましょう。

その一歩が、思いがけず大きな変化へとつながるかもしれません。

野中恒宏

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