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新型コロナウィルスによる味覚嗅覚障害の後遺症を経験して

早いものでもうこの後遺症とも9ヵ月の付き合いです。

正直、味覚嗅覚障害になったときは「すぐに治るだろう」と思っていました。
1ヵ月が過ぎても「ちょっと代謝悪いし、まだまだ余裕。もうすぐ治るさ」と心のどころかで期待していました。
雲行きが怪しくなったのは4ヵ月くらいですかね。
ここまで長い後遺症の人が回りにいなかったこともあり、「もしかしたら一生治らないのでは…?」と不安になりました。

その頃辺りは、甘い辛いしょっぱい苦いの大味もバグっていて、恋人にめちゃくちゃしょっぱいサバの味噌煮出してビックリされたときは、さすがに「自分は普通じゃないんだ…」と痛感しました。「しょっぱくて食べれないよ!」といわれるまで気づかず、言われても全く何も感じなったので‥。

半年を過ぎた辺りから、甘い辛いしょっぱい苦いの大味はわかるようになった気がします。
少しずつ回復していると希望が見えてきた瞬間でした。悲しいことに、食べ物のおいしさを決める「旨味」は今も全くわかりませんが・・・

最近では、遠くのほうで味がする気がするときがあるまでに成長しました!
調子が良いときと悪いときがあって、あまり気にしないようにしています。
気持ちがここまで達するにはとても時間がかかりました。し、たくさん悩みました。今も100%回復はしていないので、悲しくなったり、誰かとごはんに行きたいと思わなかったり、何で生きているのかわからなかったり、、、味覚嗅覚がないってこんなにもストレスで、こんなにも関係ない悩みにまで発展して病むものだと知りました。
これはたぶん経験したことがない人にはわからないでしょう。。
ある程度の人には伝えていて、みんな「大変だね!!ヤバイね!!」といいますが、絶対私の気持ちなんてわからないよね・・・と内心思ってしまいます。
なんだか性格が暗くなった?悪くなった?気もします。

「なんで私だけこんな思いしなきゃいけないんだ」って気持ちが強いからだかもしれません。人の幸せを素直に喜べなくなりましたし、人と比較して落ち込むことも増えました。
それは味覚嗅覚障害になったことをきっかけに、人の幸にも不幸にも難癖をつけるようになりました。
落ち込んでる人をみても、「味も匂いもあるくせに不幸面しないでくれ」と思ったり、幸せな人をみても、「私の日常はこんなに不幸なのにズルイ」と思ったり。
きっかけはどうであれ、そこから派生して「私はこんなに不幸・・・」と悲劇のヒロイン面していたのかもしれません。
後遺症が他のメンタル面にも確実に悪影響を及ぼしていました。
それは自分の思考の悪い癖でもありますが、なんだか人生が味気なくなり、どうやって物事を楽しむのかわからず、人生を失った気持ちになったことにもありました。

人と比べても仕方がないですし、人を嫉んでも味覚は戻ってきません。頭ではわかっていても思考が邪魔をする日々を送っています。

しかし、人は慣れます。時間は傷ついた心を癒してくれます。人間の便利な機能ですね。9ヵ月もすれば味がしないことや臭いがしないことは慣れ始め、少し感じたら喜べるくらいになりました。前までは当たり前だったものを失ってから気づく。愚かな私はやはり失ってからでないと気づけないようです。

気持ちの波があるので、楽しいと思える時期と、絶望する時期を繰り替えし、今は心を無にしてただただ時間が過ぎているだけです。

おそらく私は軽症で、もっと大変な後遺症がある人もいると思います。
この9ヵ月、コロナを忘れる日はありませんでしたよね。毎日毎日大変な思いをして生きている方もいるでしょう。大切な人を失った方もいるでしょう。そういった人を見ると心が痛くなります。自分の悩みがちっぽけに感じます。。
一日も早くコロナが収束することを願います。

次回は、この9ヵ月コロナのことを考え、わかってきたこと、間違っていると思うこと、勝手な持論になると思いますが、書けたらいいなと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

【追記】

より詳しく書きました!
良かったら読んでください。


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