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2021年11月3日リリース、第5期WANDSの4thシングル「YURA YURA」は、21世紀型WANDS確立を裏付ける快心の進撃作!

 思い起こせば、第5期WANDSの始動が発表されたのは2019年11月13日、その4日後、11月17日には大阪堂島リバーフォーラムで開催されたフリーイベント「DTF presents 音都 vol.6」で、新ヴォーカリスト上原大史を迎えた柴崎浩、木村真也による第5期WANDSがライブに登場(第3期WANDS解体より19年振り!)。さらに、その場で新曲「真っ赤なLip」が披露されたのだった。あれから2年、コロナ禍に見舞われ、木村の体調不良による休養宣言、そして予定されていた初ライブツアーの中止と決して順風満帆とはいえない状況の中で、それでも彼らはゆっくりと着実に3枚のシングルと1枚のアルバムをリリースし続けてきた。
 そうして、2021年11月3日、前作シングル「カナリア鳴いた頃に」より5ヶ月を経て待望の第5期WANDS 4thシングル曲「YURA YURA」がリリースされた。この「YURA YURA」、すでに10
2よりTVアニメ「名探偵コナン」のオープニングテーマとしてオンエアされ、話題を呼んでいた。「名探偵コナン」のテーマ曲といえば小松未歩「謎」をはじめ、1997年からビーイング/GIZAとタッグを組んで25年、その間様々なヒット曲を生み出した黄金のコンビである。アニメ自体も放送回数1,000回を超え、先日行われた25年のオープニング&エンディング全てが見られる「The Best of OPED」プロジェクトの投票では、全115曲、42万票に上る投票の中から見事第5期WANDSの1stシングル曲「真っ赤なLip」が歴代第1位をマークしたのも記憶に新しい。
 そんな注目の「YURA YURA」は、まさにWANDSらしい美しくも激しいポップロックナンバー。オープニング〜サビメロ〜エンディングまで、徹頭徹尾これぞWANDSサウンドという世界観はそのままに、今まで以上に雄大なヴォーカルを聴かせ、繊細に歌詞を紡ぐ上原大史。そのギター・アンサンブルのみならずソングライティングでも第5期WANDSの世界観を確立させた柴崎浩。そしてしっかりと不在の存在感を際立たせるピアノ&キーボードのサウンド・アレンジ。この曲には90年代から連綿と続く楽曲クオリティー第一主義なJ-POPの黄金率が存在している。たっぷりと味わって何度でもリピートして聴きたくなる4分12秒、2021年コロナ禍の静けさを打ち破るラブソングの登場だ。

■YURA YURA
作詞:上原大史 作曲:柴崎浩 
( TVアニメ「名探偵コナン」オープニングテーマ)

 いきなりイントロなしでサビメロから入る印象的な展開は、ビーイング・サウンドの鉄板構成。これまで以上に伸びやかにかつダイナミックに歌い上げる上原大史のヴォーカル力の威力は凄まじい。その上で、彼の作詞はリリカルかつ王道のラブソングであるところがポピュラーソングとは何かを心得ている。そしてまた、ディストーション・ギターのバッキングからクリアトーン・ギター、はたまたワウを効かせたバッキング、さらに今までとはまた違ったアプローチのフェイズが効いたギター・ソロなど変幻自在のギタープレイを盛り込みながら、ポップさと骨太さを兼ね備えたメロディ-とサウンドを作り上げた柴崎浩のソング・ライティングの妙は、ついに4作目のシングル曲にして第5期WANDSサウンドのオリジナリティーを確立したようだ。 
 ポップであり、ハードであり、リリカルであり、崇高ですらある。J-POPの未来を占うに足る秀曲。
■MILLION MILES WAY[WANDS第5期 Ver.]
作詞:上杉昇 作曲:木村真也 
(【名探偵コナン盤】のCDに収録されているカップリング曲)

 オリジナルは、第2期WANDSが1995年にリリースした4thアルバム『PIECE OF MY SOUL』。そのラストトラックに収録されていた木村真也のペンによるナンバー。その後、1997年リリースの『WANDS BEST 〜Historical Best Album〜』でリズム隊が打ち込みとなり、リテイクされている。今回三度目の登場となるが、この第5期Ver.のブラッシュ・アップ度も、なかなかカッコいい。
 元々はアルバムのラストを飾るに相応しく、かなりゆったりとした流れから、徐々に生楽器隊を生かしドラマティックに盛り上がっていき、華やかにエンディングを迎えるという構成だった。第5期Ver.では、よりダイナミックにテンポアップして再構築。柴崎のギター・サウンドもより円熟味を増した骨太な響きを聴かせている。
 2番からの柴崎の豪快なギター・バッキングと、それに拮抗する上原のヴォーカルの対比もまたたまらない。また曲後半では流れるようなギター・ソロからピアノ・ソロへと向かうスリリングな流れになっており、このバンドがトリオとしてのバンド・サウンドをはっきりと意識しているのが窺える。
■Jumpin’ Jack Boy[WANDS第5期 Ver.]
作詞:上杉昇 作曲:栗林誠一郎 
(【通常盤】CDに収録されているカップリング曲)

 
 この曲も第2期WANDSを代表するヒット曲として馴染み深い。第2期時代にも、1993年11月リリースの7thシングルとしてのきらびやかなヴァージョンと、1995年リリースの4thアルバム『PIECE OF MY SOUL』での青山純&渡辺直樹の生リズム隊によるよりロックテイストなヴァージョンが存在するが、今回の第5期Ver.は両作品のいいとこ取りをして現代に蘇らせているようだ。おそらくシングルのポップなヴァージョンを意識してはいるのだろうが、その実、内容はかなりロックなテイストに仕上がっているのだ。特に今作における柴崎のディストーションギター・サウンドは、この曲がロック・ナンバーであることを証明している。とにかくギターソロが最高だ! そして、上原のヴォーカルはポップなメロディーを歌えば歌うほど、彼の声の成分にロックスピリットが宿っていることをのぞかせる。
 ポップな歌メロとハードなギター・サウンドの融合は、90年代ビーイング系サウンドの得意としたところ。そのサウンドが2020年代の今も新鮮に響いてくることを証明した普遍のナンバーだ。

TEXT BY  斉田才

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19thシングル「YURA YURA」2021.11.3 Release
名探偵コナン盤  
GZCD-7011  ¥1,210(税込)/¥1,100(税抜)
<収録曲>
1. YURA YURA
2. MILLION MILES AWAY [WANDS 第 5 期 ver.] 
3. YURA YURA [TV-SIZE ver.]
◆アニメ絵柄ジャケット※新一と蘭が “ 肩寄せ合う ” イラスト!名シーンの数々と共に!
名探偵コナン盤ジャケット掲載の際はコピーライトを記載してください→ © 青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996

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通常盤  
品番:GZCD-7012   価格:¥1,100(税込)/¥1,000(税抜)
<収録曲>
1. YURA YURA 
2. Jumpin’ Jack Boy [WANDS 第 5 期 ver.]
◆[初回プレス分のみ]「YURA YURA」MV メイキング映像が見られるSPECIAL MOVIE 視聴用シリアルナンバー入り

YURA YURA(作詞:上原大史 作曲・編曲:柴崎浩)
※読売テレビ・日本テレビ系全国ネット毎週土曜よる6:00放送「名探偵コナン」オープニングテーマ
MILLION MILES AWAY [WANDS 第 5 期 ver.]( 作詞:上杉昇 作曲:木村真也 編曲:柴崎浩)
Jumpin’ Jack Boy [WANDS 第 5 期 ver.](作詞:上杉昇 作曲:栗林誠一郎 編曲:柴崎浩)

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