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The Voice: La Plus Belle Voix シーズン10スタート

音楽オーディション番組の『ザ・ヴォイス』のフランス版、『The Voice : La Plus Belle Voix 』シーズン10が2月に入ってスタートしました。2010年にオランダでスタートしたこの番組、2012年からフランスでフランス版が放映されています。この音楽オーディション番組からデビューし、人生を一転させた出演者にはKendjiやLouaneがいますが、それ以外にも歌手を生業にすることに成功した人もちらほらいて、本気のオーディション番組です。コーチとして参加しているシンガーもなかなかの面子がそろっていて、これまではGarou, Jenifer, Mika, Zazie, Soprano, Lara Fabian などがおり、今年はFlorent Pagny, Amel Bent, Marc Lavoine, Vianneyとそうそうたる面子がコーチになっています。4人のコーチは、オーディションの挑戦者を背にその歌唱を審査し、もし自分のチームに入れたいと思ったらボタンを押して前を向くのですが、その時初めてその挑戦者の姿をみるという導入です。この時のコーチのコメントや反応がとても面白く、というのは語弊がありますが、とにかくアーティストの美的な感覚のようなものを垣間見たり、また一方で戦略や人間のエゴのようなものがあったりで、目が離せなくなります。歌唱力が完璧でも審査しているコーチの反応がいまいちだったり、素人の私からみて歌はそんなに上手じゃないんじゃない、、と思ってもコーチが絶賛していたり。。。時々、司会者がコーチの反応に納得していない様子をみせることがあったり、、。でも、全体的に歌唱技術+どれだけ繊細な感情や情熱を歌を通じて伝えられるか、がポイントになっているような気がします。他方、挑戦者の側がコーチ4人全員からアプローチがあった場合、挑戦者がコーチを1人選ぶのですが、今度はコーチの側に緊張が走ります。すでに地位を確立しているシンガーであるコーチが、才能を秘めた素人の挑戦者を口説いたり、コーチとして選ばれ歓喜したり、他方選ばれずに落胆したり、、、。

このオーディション番組、決勝近くになると、4人のコーチだけでなく、オーディエンスやテレビの視聴者の参加型オーディションになり、コーチとオーディエンス、テレビの視聴者の票が分かれることもあったりして、どれだけ票を得られるかが勝負になっていきます。コーチは自分のチームの挑戦者をコーチングして、優勝に導くのですが、挑戦者の側からみたら、能力や可能性を見抜いて導いてくれるコーチかどうかが大事になり、様々なドラマが画面越しに展開されてゆきます。これらのいくつもの関門を乗り越えた優勝者やトップ3入りした挑戦者がその後デビューしたりする姿をみると、プロのシンガーとして必要なのは、歌唱力、アーティストとしての才能や情熱、その人の持っている能力をリスペクトして導いてくれるコーチ、そして視聴者に受け入れられ、愛されるような魅力を持っているか否か、それがプロになる人にはあるのだな、と思うのでした。


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