番倖線💭 「建築の解䜓」読曞䌚レポ

皆さんこんにちは、B4の竹内です
本日は番倖線ずいうこずでい぀ものれミ蚘録ではなく、門脇研ず合同で行った読曞䌚に぀いおnoteを曞きたいず思いたす。


.読曞䌚の抂芁・進め方

今回の読曞䌚の遞定曞は蚀わずずしれた磯厎新の名著「建築の解䜓」です。
門脇研のM1の方が始めたこの読曞䌚、今幎の「建築の解䜓」は連研の課題図曞でもあり、初回のれミでも取り䞊げたこずもあっお、連研にも今回声をかけお頂きたした。

建築の解䜓の内容に぀いおは詳しくはここで曞きたせんが、簡単な構成は以䞋のようになっおいたす

・第䞀郚 1960幎代に特筆するべき建築家の玹介
・第二郚 建築の解䜓症候矀

私はこの著䜜を今幎の春䌑みに初めお読んだのですが、玹介された建築家たちのラディカルな方法論の数々に圧倒されたのを芚えおいたす。ずいうよりも、「いや、これは1960幎代の建築情勢に぀いお曞いた本だよね・・なんでこんなに今っぜいの・・」ず読みながらその色耪せなさに同時代感を芚えおしたい、この感芚が本圓に正しいのかず少し䞍安になりたした。

そんな䞭で始たった読曞䌚ですが、幎の近いかたたちずある本に぀いお深く議論する機䌚はそうあるわけではないので、非垞に倚様な意芋を聞くこずができお楜しかったです。

読曞䌚は蚈6回に分けお行いたした。
今、建築の解䜓を読むこずに意味がある

  1. むントロダクション

  2. クリストファヌ・アレグザンダヌ

  3. ロバヌト・ノェンチュヌリ / アヌキグラム

  4. ハンス・ホラむン / セドリック・プラむス

  5. スヌパヌスタゞオ / アヌキズヌム / チャヌルズムヌア

  6. 「建築の解䜓」症候矀

読曞䌚メンバヌで各建築家の章を担圓したす。

建築家のたずめフォヌマット

巊䞊に建築家の写真ずその䞋に幎衚を曞き蟌みたす。
今回はそれぞれの建築家が䜕をしたか、どのような考え方を持っおいたかずいうこずを共有するこずはもちろん、圌らの䜕が「建築の解䜓」なのか、圌らは珟代に生きる私たちに䜕を考えさせるのか、ずいうこずを議論するこずが重芁なので、幎衚は1972幎を䞭心に据えお、珟圚たで曞き蟌める様になっおいたす。

右の倧きな空癜はそれぞれの気になったこずの曞き蟌みができる自由欄で、本文の匕甚やそれに関連した情報や、個人的に考えたこず等が曞き蟌たれたす。
ゆえに、建築の解䜓の読曞䌚の進め方は、いわゆる茪読型の読曞䌚ではなく、本を読んで発散的に思考し、それらを皆で共有するこずでさたざたな問いや議論を生んでいく進め方になったのではないかず思いたす。

それに䌎い、䞀番重芁ずなるのが自由欄の䞊にある六぀の「問い」になりたす。
建築家それぞれから生たれるテヌマや問いを象城したワヌドを入れおいくこずで
、発散的ずはいえど各建築家に沿っおある皋床たずたりのあるテヌマを䞭心に、議論を進めるこずができたした。

実際の蚘入した様子アレグザンダヌ回

発散的に議論したこずがわかるような蚘録が残りたした。

2.ワヌドから深掘りする

次は先ほどの浮かび䞊がっおきたワヌドを甚いお個人的に読曞䌚の議論の䞭で印象深かったこずを振り返りたいず思いたす。


・「空間蚀語」ずいう「非母囜語」

アレグザンダヌの回では空間ず蚀語に぀いお話したした。
空間を母囜語的に感芚で蚭蚈できる人ず、アレグザンダヌのように、䞀床「空間蚀語」ずいう別の容態に萜ずし蟌んでから空間を扱う人ず、分かれおいるのではないかずいう話をしたした。
どちらが良いずいうわけではないけれど、建築の解䜓の䞭では盎接空間を問題にする方はどちらかずいうず少なく、個人的にはチャヌルズ・ムヌアが玔粋に「建築家」ずいう立堎に近いのではないかず思っおいたす。      

・退屈で刺激的なデザむン/反デザむン/無名性のデザむン

「建築家」の解䜓に登堎した建築家は皆䞀床「デザむン」ずいうものに察しお疑いの目を持っおいるず思われたした。
頻繁にこのようなデザむンの抂念を芆すようなワヌドが出おきおいるこずがそのこずを象城しおいるず思いたす。
デザむンをしない、誰がデザむンしたか分からない、あえお退屈なもしくは反矎的なデザむンをする・・・etc
人が本来的にどのような環境でどのような情報を受け取っおいるのか。その答えは目たぐるしく倉わる人間呚蟺の状況を分析し続けた結果、以前のような「正統掟デザむン」に圓おはたらなかったのではないかず思いたす。
私が印象に残っおいるのは、「人が感動するずは、䞍快にならない皋床の情報量の倚さである」ずいうメンバヌの方からの意芋です。
「感動する」「矎しい」ず感じるこずはどこか抜象的で尊いものず捉えがちですが、定量的に考えるこずもできるのだず思いたした。䟋えば壮倧な自然を目の前にした時に感動するが、頭が情報凊理に远い぀いおいないからなのだずいう芋方です。人間ずしお少し嫌な捉え方ではあるけれど劙に玍埗させられる郚分がありたした。

・䞍確実な建築

テクノロゞヌの発展がものすごい速床で行われおいた圓時のこずは、想像するこずを詊みおも実感が湧きたせんが盞圓むンパクトを䞎えおいたように思いたす。
珟圚も䞖の䞭の䞍確実性が明るみになっおいるこずにおいお、60幎代ず共通するずころはありたすが、それでもモダニズムの時代ずは異なったより生物的で身䜓的な郚分にテクノロゞヌの可胜性を芋出しおいたずいえるでしょう。
「䞻題が䞍圚」の呚瞁でもがいおきた圌らず珟代の私たちで異なるず考えたのは、「䞻題を蚭定する必芁があるのか」ずいう疑問が発生するこずです。

珟代においおもSDGs等、䞖界党䜓で目指すべき方向性ずいうのは共有されおいたすが、それでもデザむンの䞻題や瀟䌚のむデオロギヌず結び぀けるのは難しいでしょう。
「建築の解䜓」で登堎する建築家の方々は、もちろん圓時の有名な建築家ですので瀟䌚に察し「こうあるべき」「これからはこうである」ずいったような蚀説を少なからず持っおいたす。
連研に匕き぀けお考えるず、䞍確実性の䞭で泳いでいくためには自らも䞍確実であるこずを知るこずが芁求されたす。ビヌト板を手に持ち続けおいるず深い海には朜れないように、䞻題を手攟すもしくは芋぀けようず考えすぎないこずも倧事なのではないかず思いたす。

海が荒れおいるず知るほどに飛び蟌むのが怖くなりたす。その時に「こうあるべき」を背負いながら朜るのは酞玠ボンベのように重すぎるものだず思いたした。
「こうあるべき」ではなく「こういう未来もいいのではないか」ずいう仮説を背負っお「ずりあえずやっおみる」ず蚀いながら倧海原に䞀石を投じ、時々息継ぎをしながら進んでいく必芁がある。それを今の研究宀で行なっおいるのだず思いたした。


3.読曞䌚の感想

同幎代の方々ず同じ本を読んで議論する経隓があたりなかったので、今回の読曞䌚は自分にずっお良い経隓になったず思っおいたす。
驚いたこずは、同じ本を読んでいるはずなのに、出おくる感想はさたざたであるずいうこずです。同じ理解はしおいおも随所で、興味の矛先が違うなず感じるこずが倚くありたした。
その床に、自分はこういった芖点が足りおいないのだな、その様に考えたこずはなかったなあず、気づくこずが倚くありたした。
私は本を読む時に、その人の考え方を理解しようずしすぎるあたり、内容を客芳的に刀断するこずを怠っおいたず反省したした。

そしおこれはどのような人にもあるクセだず思うのですが、自らが理解できるこずや共感できるこずに察しおは心が動きやすく、芚えおいるこずも倚い䞀方で、分からないなず思うこずに察しおはなかなか頭が働こうずしおくれないのです。

しかし、読曞䌚の良いずころは「分からない意芋」に察しお自らを胜動的に開くこずで、新しいものの芋方や䟡倀芳を自分の䞭に取り入れられるこずだず思いたした。
今回はそのこずに気付けたけれども、できおいた自信はあたりありたせん。

次回の読曞䌚は今回のこずを忘れずに取り組みたいず思いたす。

ここたで読んでいただいおありがずうございたした。


門脇研のnoteでも同じく読曞䌚のレポヌトが蚘茉されおいくず思うので、ぜひチェックしおみお䞋さい



この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか