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シリコンバレーの青い空 番外編 デブのにおい漂う両国の黄色い空

私がルート101をカンガルーと一体化して滑走し始めたときふとある思い出が脳裏を横切ったのでした。
それはシリコンバレーの青い空と全く似ても似つかない、あのデブがたくさん徘徊しているという両国に住んでいた十年以上も前の記憶でした。

十年以上も前のその頃、私は大学院に通いながら予備校の講師のアルバイトをしていました。(気がつきました? 普通アルバイトをしながら大学院に通うというのでしょうが、私の場合は予備校の講師が本業で暇だったので大学院に行っていたのです)

当時私はどういうわけか両国の隅田川縁の新大橋のたもとの永谷マンションという所に住んでいました。まあアルバイト先の予備校にも近かったんですね。
その頃の両国は、昔ながらの木造住宅も低層の鉄筋マンションに建て替えられつつもまだ狂騒のバブル期の数年前。多かった町工場もなくなり空き地が目立つ寂れた所でした。
私の住む地域もやはり両国の一角。ニキビだらけの汗くさいデブ、そうお相撲さんたちがたくさん住んでいたのです。

当時別に相撲取りを嫌っているわけではないく、汗臭いのが嫌いなだけだったのですが、あの忌まわしく実にばかばかしい事件以来相撲取りの世界を普通にはみられなくなったのです...

ある夏の日の夕方、コインランドリーで大型ゴミ袋3枚分の洗濯物をコインランドリーの5台の大型洗濯機を占領して洗濯をしているときでした。
夕方の6時ぐらいから洗濯をし始めやっと洗濯機の脱水が止まりかけていた頃、ふと外を見ると半袖の開襟シャツの制服を服を着た中学生とジャージーの上下を着た馬鹿でかい190センチを軽く越えた気の弱そうな顔をした高校生くらいのデブという少し変わった組み合わせの2人がコインランドリーの前を通り過ぎていくところでした。
どこかの相撲部屋のお兄ちゃんかなと思いたばこを吸っていると2-3分してまたその2人が通り過ぎました。

そーこーしていると洗濯がやっと終わり今度は乾燥です。今と違ってこの頃のコインランドリーは、洗濯乾燥一体型ではなく別々でしたので洗い終わった服を今度は乾燥機に移さなければいけません。
ヤレヤレと大量の濡れた服を取り出して乾燥機に移し始めました。
ふと顔を見上げるとまたもやさっきからのでこぼこ2人組が店の前を通り過ぎようとしていました。
何してんだ? 自分の住んでる相撲部屋の場所がわからなくなったのかな?と不思議に思いながらたばこを一服する事にしました。
この頃の乾燥機は乾燥力が弱く2時間位乾燥にかかってしまうので、乾燥が終わるまで夕御飯でも食べにいくことにしました。近くのいつもの定食屋でビール飲んでトンカツ食べてまたビール。しまいには5-6本飲んで気持ちよくなり、定食屋のテレビの歌番組にあわせてほかの酔っぱらい数名と大合唱。 あー楽しかったとコインランドリーの洗濯物のことをすっかり忘れそうになりそーだそーだとコインランドリーにスキップして向かいました。
コインランドリーの手前まで来るとさっきのでこぼこ2人組が缶ジュースを飲んでいるではありませんか。
もう11時近くだぞ!? こいつら何してんだ? とひどく不審に思い、私は彼らに声をかけました。

.... そう、それは角界を揺るがしそうな大XX部屋親方大バカ暴露&春X野理事Xごめんチャイ事件が発生する瞬間でした。

続く!

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