IT業界1年目が過ぎたので振り返る

去年の2月1日に初めてエンジニアとしてデビューして1年が過ぎた。
簡単に就職前から今までを振り返ってみようと思う。

退職後~無料プログラミングスクール入校

IT業界は人手不足、と言われながらも実際には「即戦力となる」枕詞が隠れており、完全に業界未経験でスキルが足りない人にはかなり厳しい扱いをされる。

そんなことも知らない2017年の僕は、Webブラウザでプログラムに触れて、クラスとメソッドの概要を勉強したあたりで「どうせ生涯仕事のことを勉強するなら、プログラミングがいいな、やってて面白いし」と決意した。特に当時の仕事に未練が無かった僕は退職を決めた。
転職エージェントに相談したら「本当に多いんですよね、今の仕事が嫌だからとりあえずIT業界に行こうって考える人」とため息混じりに言われた。「100件ほどありますが、応募して採用されるのは1件程度でしょうね」というメッセージと共に渡された求人票の束をお土産に帰った。どうしてもプログラマーを仕事としてやりたかった僕は無視して「就職率90%」を謳う無料プログラミングスクールに入校した。

プログラミングスクール後期~就活

2017年9月。晴れて入学した無料のプログラミングスクールだが、正直、今振り返るとおすすめできない。
学習カリキュラムは基本的に課題を与えて自学自習だが、インターネットに載ってるチュートリアルを流し読みしながら写生するのと大差ないと思う。
とはいえ同時期にプログラミングを始めた人が近くにいるというのは競争心があって面白かったので、悪いことばかりではない。ただ、お金があるなら有料のスクールで集中したほうがいいと思う。

話を戻そう。スクールの卒業課題として、最終的にはECサイトを作った。Web APIからデータを取り出し、JSPとServletとMySQLを用いてデータを検索、表示、保存する。認証システムもあるがパスワードは平文保存だった。とても2017年に作ったとは思えないレガシーなシステムで、処理もかなり遅かった。でもBootstrapを使って見た目に拘ったりしたのでそれなりに思い出がある。

そして就活。プログラミングスクールが紹介する会社に面接に向かう。
卒業課題も作ったので、就職にはそれなりに自信があったが、もともと僕は喋るのが下手すぎる上に「プログラミングがしたい」以上のことは頭になかったので落ちまくった。フィードバックも相当酷かった。「10回面接してあの対応力は、ない」と返ってきたときは、相当落ち込んだ。他のスクール生が2ヶ月で卒業する中、僕は4ヶ月もかかったので「長老」と言われた。
いやだよこんなあだ名。

最終的にエンジニア派遣会社に就職が決まった。面接が異様にフランクな上に、スキルシートをガンガンに盛りまくろうとしてたので、嫌な予感がして検索してみたら、ブラックな噂がたっていた。でも、プログラミングスクールの規約上そこに就職するしかなかった。

就職~退職

就職先の会社は盛り盛りにしたスキルシートを携えた営業さんが猛烈アタックした結果、僕の派遣先が決まった。

そして2018年2月1日、僕のエンジニアとしてデビューした。

詳しくは書けないが、20年クラスのレガシーな業務システムの改修を担当した。
所属会社から会社Aに派遣されて、会社Bに派遣されて仕事をする。
あくまで会社Bは職場として提供されており、業務は会社Aのもの、なのでA会社の仕事をしてることになるという、一休さんも驚くIT業界の多重下請けの頓智が繰り広げられていた。

言語はJavaだったが、はっきり言えばクソコードのスーパーマーケットだった。初期の設計はかなり優秀だった痕跡が見られるが、長期に渡ってスキルが良くない人が好き勝手な命名規則やコピペを繰り返し、初見では全く内容が掴めないスパゲティ・コードに変化していた。

上司から簡単な機能追加を頼まれたため回収する事になったが、一つ一つのメソッドががやたら長いので、とにかく僕はロジックを分割して小さいメソッド化して、呼び出すことでロジックを明瞭にする作戦をとった。
それを何度か繰り返している内に「リファクタリング」の基礎が身についたと思う。どこでメソッドとして分割できるか、微妙に差異がある場合は引数として与えて変化させればいいか、Booleanか0,1,2のフラグで返すか…そういう勘所が身についた。

ただ既存のソースコードをライブラリ追加せず弄っているだけだと飽きる上に、やれることが少ない。シェルスクリプトも何回か書いたが、異なるOSを跨ぐので制約が多すぎて面白くなかった。
エンジニアの成長としてはすぐに頭打ちになってしまい、「さっさと帰宅してWebプログラミングをやりたい」という気持ちしかなかった。

何より、上司はマネジメントしては優秀だったけど、技術面があまりにロースキル過ぎて作業の不明な点を聞いても「動いているからいいんだよ」としか返してくれなかった。正直、上司が自分よりロースキルだと知ったときの失望感やモチベーションの低下は結構大きかった。
自分がいくら頑張っても理解されないというのは孤独を深めた。所属会社に配属を変えるように伝えても、定文を返す関数のような言動しかなかったので見切りをつけた。

そして僕は3月いっぱいで辞めることにした。

最後に


また後日転職ネタで書きますが、今日は疲れたのでこの辺にします。



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