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英語のボードゲームの説明書を訳していたら、locationの意味が分からんかった話

 どうもMr_noiseです。
年末、youtubeで動画を漁っていたら、warchestという面白そうなボードゲームを見つけて、英語版しかないけど我慢できずに買ってしまいました。
まあ、大学卒業以来、まともに英語に関わってないけど、ボードゲームの説明書くらい読めるだろうと舐めていたのです。

そして最初の一文でいきなりつまづいてしまいました。

IN WAR CHEST YOU TAKE ON THE ROLE OF MEDIEVAL BATTLEFIELD COMMANDERS, VYING TO GAIN CONTROL OF TACTICAL BATTLEFIELED LOCATIONS.

WAR CHESTの説明書より

 えっと「take on the role」がたぶん「役割を担う」で、medievalが「中世の」で、vieが「競争する」。辞書を引けば基本的に意味が分かるのですが、厄介なのは「 TACTICAL BATTLEFIELED LOCATIONS」です。直訳すれば「戦場の戦略的に重要な場所」でしょうか。locationは「場所、位置」などとしか辞書でも意味が出てきません。場所を得るためにと訳すのはなんか花見の場所取りみたいな感じで格好悪い。

とりあえず一旦、「WARCHESTの世界で、あなたたちは中世の戦場指揮官となり、戦場の戦略的なかなめとなる場所を取り合うことになります」と訳して、次に進むことにしました。意味が分かればいいかなと思ったのです。

 ただその後、locationは頻繁に説明書に出てきました。「starting location」は明らかに「初期位置」という意味だけど、指し示す場所は「tactical battlefieled locations」と同じ場所です。ここまでは形容詞を伴っていたので良かったのですが、勝利条件の段になり、このゲームは6枚のコントロールマーカーをボード上の「locations」に置き切れば勝ちのゲームですと、当たり前のように説明書に形容詞なしの「locations」が出て来る。

 場所だとボード内の他のマスと違い「特別な場所」であることが説明できない。「領地」と訳すと、そもそも「locations」以外のマスも領地じゃないかとなる。「戦略特区」は経済的な意味が強すぎるし、「城」にすると初期配置以外の「locations」には誰が住んでいるんだとなる。

 類義語辞典で「土地」を引くと、「要所」とか「所領」とか「都市」とか「城市」とか出て来るが、いまいちどれもピンとこない。「要塞」かなとも思うが、もともとプレイヤーのどちらにも属していない「locations」は多く誰もいないかもしれないのに「要塞」なのはなんか違和感ある。

 自分の中で結論は出ず、一番マシかと思い、「領地」と訳した。
ゲームとしては「boad」と「space」と「locatons」が区別できればいいのだろうから、別に「場所」でいいんだろうけどね。全部自分で訳し終わった後に、ボードゲームサイトで簡易な説明を挙げている人を見かけたのですが、その人は無理して日本語訳せず「locations」という単語をそのまま使っていました。

やっぱり難しいよね、「locations」の訳と思った次第。日本語版が出た場合、どう訳されるのか気になる所です。意味は分かるけど、訳せない。大学入試以来くらいでその感覚を思い出したのでなつかしい気分になりました。久しぶりに浪人時の予備校講師の「英語は文脈で訳せ」という英語入試の「頭を使って考えろ」と同義の無茶ぶり攻略法を思い出しました。

 特にオチのない文ですが、自分は単語ひとつで英語と日本語の間で迷うというのに、訳者を本業としている人はえらいなと思いました。あとやっぱり辞書なしで問題と格闘する受験生は大変だなと。

こう訳せよっていうちょうどいいのがあったら教えていただけると幸いです。

朝起きての追記
拠点が一番訳し方としてきれいな気がしてきた。

#雑記 #コラム #エッセイ #locations

サポートしていただいた場合、たぶんその金額をそのまま経費として使った記事を書くと思います。