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『トゲコウラにひたすら当たる遊び』1999年くらいの夏

 僕は小学校6年生で、放課後は毎日、Iくんの家でゲームをしていた。
 その日も僕はIくんの家に遊びに行っていた。
 「ねえ、マリオカートの新しい遊び方を思いついたんだけど知りたい?」
 部屋に入ると、Iくんは自慢げに言ってきた。
 マリオカート64は言わずと知れた人気レースゲームで、この頃、Iくんや他の友達も含めて遊ぶ定番ソフトだった。
 しかし、発売からこの当時ですでに2年半以上経っており、僕らの遊び方にも多少のマニアックなものへとなっていた。
一例を挙げると、『ジャンプボタンを連打し、コース外の山に登りピクニック』、『ブロックとりでの壁をすり抜けさせてコース外の虚無にキャラを落す』、『バトルコースの復帰位置にあらかじめキャラを置き、地面の底の虚無に落とせるかの実験』など。
レースゲームとして楽しむという段階はとうの昔に超えて、コースがどこまで作り込んであるか、ゲームキャラやがどんな挙動をするかといったデバッカーの仕事のような遊び方をしていた。
 そこまで遊んでいたので、もうさすがにマリオカート64は遊びきったと思っていたのでIくんの発言には驚いた。
 「え?なになに、どんなの?」

 以下にIくんが発明した『トゲコウラにひたすらあたる遊び』の方法を解説する。
① コントローラーを三つ用意し、3人プレイでピーチサーキットを選ぶ。
② 1キャラだけ操作し、ジャンプ台前の下のコースと交差する位置まで進め、放置。
③ スタート地点付近で他のキャラを操作し、トゲコウラを取り、発射。
④ トゲコウラが②で放置したキャラの下のコース位置で止まる。
⑤ 他の2キャラで停止したトゲコウラにひたすら体当たりする

トゲコウラとは1位を自動追尾し、1位のキャラに当るまで消えない最強のお邪魔アイテムである。Iくんはトゲコウラの性質を研究し、『自動追尾が高さの判定までは行えないこと』と『1位に当るまで消えないため他の順位のキャラでは無限に体当たりができること』に気づいたらしい。
 僕らはこの遊びでトゲコウラに体当たりし、空中に跳ね飛ばされ、下に落ちてはまたトゲコウラに当たりを無限にループし続けては「ああああああ」と悲鳴を上げ続けるマリオやキノピオを見て爆笑していた。


 現在の所感(2019年7月4日)
  実に小学校6年生っぽい遊び方だと思う。ひねくれ具合とバカっぽさがちょうど小学校6年生男子って感じだ。

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