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M.R.LABO業務紹介:ライティング・ワーク[4]


インタビューなどによる取材記事

 企業や学校などの情報誌に載せるため、色々な人を取材して記事にするという仕事もそれなりの数をこなしてきました。もっとも多かったのは、新卒採用のために作られるWebサイトで、いわゆる「先輩の声」というコーナー用の取材記事です。人材情報サービス会社や採用に特化した広告代理店などから依頼をいただき、大抵はそこの営業担当者と私、それにカメラマンという3人でクライアント企業を訪れ、先輩社員を個別にインタビュー取材するという形式で行います。
 訪問前に質問項目をお送りしておき、当日はその項目に沿ってインタビューするという形が多く、対象となる方には根掘り葉掘りお聴きするのですが、実際に記事になるのは大体3分の1くらいの分量になるのが常です。(あまり長いと読む方の学生が途中で離脱するということもあり…)
 聴く側からすれば、学生に響くようなエピソードを話してもらえると嬉しいのですが、そういったことばかりに執着すると、話す側にプレッシャーを与えかねませんので、なるべくリラックスして話してもらえるように心がけています。
 その他、「社長対談」といったようなインタビュー記事もよく依頼いただきます。企業の社長が、得意先やパートナー企業のTOPなどに話を聴き、それを記事にするわけですが、大抵は私が質問をする形で進行させていただきます。出来上がった記事は、あたかも社長が質問をされ、お二人が和気あいあいと対談したように仕上げられていますが、その裏には取材ライターのひとつのテクニックがあるのだと…ご理解ください。(笑) もちろん、ちゃんと社長が話をリードされて会話が展開していく対談もあるのですが。

座談会やセッションなどの取材記事

 採用系の取材は、上記の単独インタビューの他に、座談会形式のものもあります。例えば、社内の女性社員だけを集めて「女性社員の働きやすさ」などについて語り合っていただく、といった内容のものです。
 こういった座談会の場合、社内の方がモデレーターをされて本来の座談会形式で進行するケースと、あらかじめトークテーマをいくつか決めておいて私の方でヒアリング進行させていただくケースとがあります。前者の場合、私は録音を取りながら端っこで聞いているだけになりますが、最近は後者のケースが多く、その方が書き手の私としてもやりやすく、記事としてもまとめやすいと思っています。
 その他、大学や企業の研究機関などでよく行われるイベントに、シンポジウムやトークセッションなどがありますが、実際に行われたそれらイベントでの発言内容を記事としてまとめ、「誌上シンポジウム」といった読み物として発表するケースもあります。
 登壇者やパネラーが話したことを、そのまま書き起こすだけでしたら録音データを専用のアプリなどを使って文章化すればよいのですが、普通は紙幅の都合上、要点のみを抽出して短縮化したものが求められますので、ここでもライターの”腕”が試されることになるというわけです。

プロとして、校正は慎重に

 インタビューなどの記事化にあたって、私が一番留意していることは、読み手の方にとって「読みやすい文章にする」ということです。もちろん専門的・学術的なものについては、正確性を第一にしなければならないのですが、そういった類のものでない場合は、読みやすさを重視しています。
 それから、納品する文章(通常はwordデータ)については極力、紙で出力して校正するようにしています。誤字脱字のチェックはもちろん、言い回しがおかしいところはないかといったこともチェック・修正します。
 この作業ですが、校正部隊がいる印刷会社さんなどの場合は、おまかせしてしまうこともあります。(極力といったのは、そういう意味です)また、私の方でそのままWebにアップさせていただく場合もあるのですが、そういった場合でも必ず一度出力紙でチェックしてからアップするようにしています。
 ただそれでも、後で読んでみると誤字があったりするわけですが…プロとしては本当に恥ずかしいことで、いつも穴に入りたくなるくらい反省しています。
 話は変わりますが、Web記事などを読んでいると、結構そういった誤字・脱字や、はたまたよく理解できない文章(主語が何なのかよく分からない場合など)を見かけます。人が発信していても、企業が発信していても、そういった文章が掲載されているということは、信頼度などのレベルが問われることになります。
 ちゃんとした情報を伝えたいのなら、そこはキチンとしていかなければならないところだと、私は強く思います。

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