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教師の語り その34 〜共有地の悲劇〜

ある場所に広い放牧地がありました。誰のものでもないみんなのための土地です。

Aさんはそこに自分の牛を放しました。ただで草を与えられるので、とても得をしました。
それを見ていたBさんもこの土地に牛を放しました。自分の牛にもただで草を与えたいからです。
それを見ていた他の人たちも、ただで草を与えられると思い、自分達の飼っている牛を放しました。

数年後、その土地は荒野になってしまいました。牛が食べ尽くしてしまったのです。

1人が自分だけ得をしようと抜け駆けした結果、全員が損をする。これを「共有地の悲劇」と言います。

学級でも同じことが言えます。例えば、掃除の時間にA君がさぼったとしましょう。
A君は1人楽な思いをします。もしこの状態が続いて、Aくんになびく人が増えていったら、真面目に掃除をする人が損をする不公平な学級になってしまいます。

1人1人の行動で、みんなが心地よく過ごせる環境をつくりましょう。

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