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教師の語り その24 〜托鉢〜

笠をかぶったお坊さんが、家々を回ったり、道路の脇に立ったりして、手に持った鉢にお布施をいただくことを「托鉢」と言います。

お釈迦様は托鉢に向かう弟子たちに「お金持ちの家ではなく、貧しい人たちの家を回って、托鉢をしてきなさい。」と言ったそうです。

お金のある人からお布施をいただくものだと思っていた弟子たちは、その言葉に驚きます。そんな弟子たちにお釈迦様は続けてこう言いました。

「貧しい人たちというのは、今まで自分が貧しいと思って、他人に対して施しをしてこなかった人たちである。それ故に、貧しさから抜け出すことができずにいる。私たちが布施をいただきに行くのは、このような貧しい人たちを、その貧しさから救ってあげるためである。だから、貧しい人の家を回るのです。」

優しい言葉を発する人の周りには、優しいことを発する人が集まります。
笑顔で人に接する人の周りには、笑顔の人が集まります。
何事も施す側になり得る人が、施される側になる。

「呼吸」は息をはくことを意味する「呼」が先、「出入り口」も出るのが先。世の中は常にアウトプットが先で、それに伴ってインプットが引っ張られるみたいです。


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